くりはま花の国にある「エアライフル場」が国際基準を満たした本格的施設として改装され、今月7日に再オープンした。横須賀市が2000万超を投じ、最新の電子標的等を整備。初心者にも扱いやすい小型ライフルも購入し、技術レベルの向上と競技人口の裾野拡大を目指していく。
選手の育成環境整備
エアライフル場は1999年に、海軍施設の跡地で防音や安全性に優れた同園内に設置。県内でライフル射撃競技を行えるのが同施設を含め2カ所しかなく、選手らの数少ない練習拠点として重宝されてきた。しかし近年、競技ルールが改定され、従来の紙標的や整数得点表示が国際基準を満たさなくなったため、横須賀市ライフル射撃協会が中心となり、市に対して改装要望活動を行っていた。
この状況を受け、横須賀市は2014年度補正予算で約2500万円を計上し、今回電子標的や得点の小数点表示、電光掲示板などを導入。全国でも有数の射撃施設として生まれ変わった。市の担当者は「選手たちのレベル向上に期待したい」と話している。
また、これまで2挺しかなかった小型のビームライフル銃を新たに10挺購入。扱うのに所持資格が要らず、誰でも使用することができるもので、娯楽として市民の利用促進も図る。
現場も歓迎
現在、同協会には約180人が登録しており、県内最多の数となっている。選手強化委員長を務める小室美栄子氏は「有望な選手たちが公式戦と同じ環境で練習に取り組めるのは強化につながる」と期待を込める。
優れた環境を整えたことで今後、同施設での大会が増えることも想定される。5月14・15日には国体予選を開催。「ホームで戦えることは精神面が結果を大きく左右するこの競技ではアドバンテージになる」とも分析する。
選手からも歓迎の声が聞かれる。昨年の国体で、同競技男子として史上初となる中学生での出場を果たしたマティウス剣選手(湘南学院高校1年)は「撃った場所や点数が目の前の電子機器ですぐに詳しくわかるので、ミスの修正がしやすい」と新たな練習場についての手応えを話している。
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