久里浜の「ペリー記念館」で今月2日から新たな展示が公開されている。1987年の開館以来初となる取り組みで、横須賀の文化・観光の拠点として集客力を高める狙いがある。
市制80周年を記念して建てられた同館。幕末期に日本へ開国を要求するために浦賀へ来航した米国海軍のペリー提督をテーマに、文献や模型などを展示してきた。だが一方で開館以来展示内容は大きく変わらず、来館者への積極的なPRが少なかったなど、十分に有効活用されてこなかった。その結果、年間来館者数は約6万人に留まり、議会で課題として挙がるなど対策も求められてきた。
来航150周年にあたる2003年には市や民間で組織される「ペリー記念館整備調整委員会」の中から、建て替えを含めたリニューアル構想が一度は持ち上がったが資金面などの問題に直面して実現せず、現在に至っている。
今回のリニューアルではその構想を参考に、横須賀市自然・人文博物館が協力。従来の公開資料に加え、プロジェクター放映をはじめとする4つの展示が新たに設けられた。中でも来航から開国に至るまでの変遷を床に描いた、子ども向けの「すごろく」と、資料を自由に検索できるパソコンコーナーは自ら操作を行うことで関心を高める仕掛けになっている。また、企画展示スペースを設けたことで展示物に変化をつけられ、再来場を促しやすくなった。
リニューアル当日、群馬県から観光に訪れた大平孝雄さんは「全体的にペリーがやって来た足取りが分かりやすく理解でき、よかった。映像放映は写真を写し出すだけでなく、より詳細な解説を付けてドラマチックな仕立てにして欲しかった」と話した。
今後は来場者を対象にアンケートを実施して満足度を調べ、内容の組み立てに役立てていく予定という。
![]() 子ども向けのすごろく
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