サーフボードの上に立ち、パドルを漕いで前進する「SUP」(スタンド・アップ・パドルボード)競技の若き新鋭だ。国内の女子選手では五指に入る実力。用具メーカーのサポートも受けながら全国の大会を転戦している。昨年は中国・海南島で開かれた世界選手権U-18クラスに初出場。14人中7位の結果には満足していないが、「世界視野で自分を捉える貴重な経験」と控え目な口調で話した。
父親の誘いで4歳で始めたSUP。広大な海にプカプカ浮かんでいるだけでは飽き足らず、手製の子ども用のパドルで未知のフィールドに漕ぎ出した。小学3年生になる頃には大人に混じって大会に出場。以来、父との二人三脚で全国を転戦し、数々レースで結果を残してきた。「走るのも球技も苦手」だが、SUPだけはなぜか最初から上手くできた。天性の体幹の強さが成長を後押し。トップバドラーとして一目を置かれるまでに時間は掛からなかった。
多くの友人や尊敬する先輩と出会えたこと。全国各地の海を旅することができたこと。「SUPが自分の知らない世界に連れ出してくれた」。今の環境を与えてくれ、支援を惜しまない家族に感謝している。
7月は京都、徳島で大きなレースがあり、秋に中国・青島で開かれる世界大会へのチャレンジにも意欲を見せる。世界との距離を一気に詰める飛躍の年にするつもりだが、受験を控える身であり、勉強にも熱を入れる。
SUPはパリ五輪の競技候補に浮上。努力と継続の先に夢が広がる。
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