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横須賀・三浦 人物風土記

公開日:2019.10.04

被災地支援を目的としたNPO法人「From Yokosuka」で代表を務める
早川 崇文さん
長沢在住 38歳

被災地支援「善意の連鎖」

 ○…震災・風水災害に遭った被災地と被災者に支援の手を差し伸べるNPO法人を立ち上げた。「横須賀からできること」を標榜し、団体の名称を「From Yokosuka」と名付けた。先月9日に千葉県を襲った台風15号では、発生直後にメンバーらと駅頭に立ち、義援金の協力を懸命に呼び掛けた。1週間の活動で集まった浄財は約46万円。横須賀の対岸に位置する鋸南町を近く訪れ、必要とされている物資を届けるほか、民家の復旧作業を手伝う。

 ○…法人設立は信用度を増すためだ。「(義援金が)本当に届くのか」。活動を見た通行人から疑問を投げ掛けられることがこれまで何度もあった。被災地では団体として交渉したほうがスムーズに進む。そのための看板が必要だと判断した。今後は横須賀市民に向けた防災啓発にも民間の立場で取り組む。前身となる有志ボランティアグループでは、東日本大震災─熊本地震─西日本豪雨で募金活動と現地支援を展開。蓄積したノウハウや経験を役立てる。

 ○…誰かに頼まれているわけではない。やり過ごすこともできる。西日本豪雨の発災時、信頼を寄せている先輩から「この状況をどう捉える」と問われ、「なにかやれたらいいと思います」と答えた。「そうか、思っているだけか」─この一言が心を奮い立たせた。試されているとも感じた。これまでの自分を更新するチャンスと捉え、団体のリーダーを引き受けた。

 ○…募金活動で駅頭に立つと、学びや気づきがたくさんあるという。大多数は他人のことに無関心だが、被災地に心を砕く人も一定数だが存在する。何かをしてあげたいが、個人では立ち上がれない人も大勢いる。「年齢や職業を超えて誰でも参加できるプラットホームになれたらいい」

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