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アプリ活用し移動を支援 車いす利用者の乗り継ぎ利便向上

社会

掲載号:2020年2月14日号

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アプリの通知を受けて駅員がホームで待機し、乗り降りを介助(今月7日の実証実験)
アプリの通知を受けて駅員がホームで待機し、乗り降りを介助(今月7日の実証実験)

 「誰もが移動を諦めない世界へ」―。全日本空輸(株)・京浜急行電鉄(株)・横須賀市・横浜国立大学は今月7日、障害や高齢などさまざまな理由で交通機関の移動にためらいのある人に向けたサービス「Universal(ユニバーサル) MaaS(マース)」の社会実装を来年度をめどに始めることを発表した。乗り継ぎルートや介助内容などを利用者と交通機関が共有する専用アプリを開発。ストレスのないスムーズな移動の実現に向け、実証実験を重ねている。

ANA発案、産学官で開発

 「90歳を越える自分の祖母は、周囲に迷惑がかかるからと遠方への移動を諦めていた」―。全日本空輸(株)の大澤信陽さんはこの経験をきっかけに、ユニバーサルマースの取り組みを立ち上げた。車いすなどで移動する人は、各交通機関へ乗り降りの場所や介助の有無などを個別に確認することが必要。「自分に合った移動手段や乗り継ぎルートが分からない」「各機関への事前の調整が煩雑」「時間が読めない」と、飛行機や電車などの利用を躊躇する人も少なくないという。こうした移動の際の”障壁”を乗り越えるための取り組みが、ユニバーサルマースだ。

位置情報を事前に共有

 「マース(Mobility as a Service)」とは、情報通信技術を活用し、全ての交通手段による移動を1つのサービスとして捉えること。横須賀市は「ヨコスカ×スマートモビリティ・チャレンジ(スカモビ)」の一環として昨年6月、全日空・京急・横浜国大と産学官での共同プロジェクトに着手。今年度は、乗降の介助を必要とする人が羽田空港から馬堀海岸駅、横須賀美術館まで各社交通機関で移動する実証実験を行った。

 ここで使われたのが独自に開発したアプリだ。移動者用では、空港から目的地までの経路検索と所要時間、バリアフリーの乗り継ぎルートなどをナビゲート。一方、サービス提供者用のアプリには、利用者の目的地や特性(車いすの仕様など)、乗車場所、位置情報を通知。移動情報をアプリ上で事前に共有することで、効率的な介助支援ができる。

 この事業に利用者として協力している堀江奈穂子さんは半身に麻痺があり、足こぎの車いすで移動する。「空港内でどのエレベーターに乗ればいいのか、自分がどこに居て、あと何駅で着くのかアプリを見れば分かる。(駅員など)介助してくれる方が待っているので安心して電車に乗れる。この仕組みで、行きたいところに躊躇せず行ける世界になれば」と期待。これまでの実証実験では、アプリの見やすさや使い勝手などを改善。今後は、試用を重ねて2020年度内の社会実装を目指すという。

潜在需要は1千万人

 今月7日、YRPで行われたスカモビイベント内の会見で、上地克明市長は「周囲への迷惑を考えて移動を諦めることのない社会になれば。市としては実装のフィールドを提供し、官民で課題解決に取り組んでいきたい」と話した。全日空の平子裕志社長は「この事業には、産学官のシームレスなつながりが必要。潜在的な需要は1千万人くらいあるのではないか。車いすだけでなく、すべての人への移動サービスになれば」と期待を示した。

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