プロパンガス事業を主力とする地元企業「(株)サガミ」(衣笠町45の19)代表取締役の水沢洋さんが先ごろ、『これから大人になる君へ 子どもだった大人へ』(ゆめのかたち社)と題した絵本を出版した。ゆずりあいや、分け合いの大切さを説いた物語を水沢さんが編んだ。子どもだけでなく、大人も気づきを得られる1冊になっている。
初の原作担当、3千部発行
物語では、次期村長の座を託された2匹の犬、トミーとボビーが、はるか向こうにある「金色の骨」をたくさん持ち帰ることを命ぜられる。みんなにやさしいトミーと自分のことばかりを考えているボビー。「金色の骨」を探し当てた後の2匹の異なる振る舞いが周囲にどんな影響をもたらしたか、その一部始終を知った村長が放った言葉とは─。結末で明確な答えを示さず、想像の余地を残したのはあえてのこと。読者が自由な解釈をしてもらいたいという。
水沢さんが絵本を手掛けるきっかけとなったエピソードもあとがきの形で載せている。
8年前に友人の誘いで出向いたカンボジアの首都プノンペン。急激な経済成長の裏側で生じている貧富の差、教育から取り残されている子どもの存在に胸を痛め、現地で何ができるかを考えたという。そうした中で行動に移したのがガス会社「サガミカンボジア」の設立。ゴミを拾い集めて生計を立てている子どもたちの親を雇用することで、学校に通える環境を用意した。
水沢さんは「困っている人に、目を向けて手を差し伸べる心」を持って欲しいと願っており、絵本にその思いを閉じ込めた。原作は今回が初めて。絵本作家の永井みさえさんのアドバイスを受けながら2年がかりで完成させた。英訳も添えており、英語の学習教材としても活用してもらう考えだ。水沢さんが支援しているカンボジアの学校にも贈るという。
3千部発行。1冊1200円(税別)でサガミ本社で販売している。
問い合わせは同社【電話】046・833・3131
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