横須賀市は今月15日、新型コロナウイルスのワクチン接種について、市内医療機関での個別接種を主体に集団接種を並行する「分離型体制」で進める方針を明らかにした。集団接種の会場は横須賀アリーナと商業施設の「さいか屋」を使用。行政と医師会・病院会の連携で速やかかつ安全な接種体制を構築していく。
市は15日の会見で個別と集団の接種を組み合わせた「横須賀モデル」の体制を発表した。接種対象者の移動時間を最短にするため、かかりつけ医や自宅近くの医療機関での接種を推奨し、集団での接種を希望する人にも対応できるよう会場を設ける。現在、市医師会が市内医療機関に対応可否のアンケートを行っており、同会の遠藤千洋会長は「インフルエンザの接種協力機関と同程度、200カ所くらいを見込んでいる」と話す。集団接種会場は2カ所で、さいか屋の新館5・6階フロアと不入斗町の横須賀アリーナ。市は「さいか屋は公共交通機関のアクセスも良く、中央地区で勤務する人も接種しやすい。横須賀アリーナは駐車場も多く、デイサービスや福祉タクシーなどでも来やすい」と説明。上地克明市長は「『一刻も早く一人でも多く』に重点を置き、移動の制約などによる接種機会の喪失を減らし、安全に接種できる体制」と話す。
LINE予約も可
体制が整い次第、まずは接種が優先される65歳以上の市民(約12万5000人)を対象に接種券を郵送する。予約は個別・集団問わず、無料通信アプリのLINEや市のwebサイト、コロナ接種専用のコールセンターで受付。3月下旬ごろからの開始を見込んでいる。
さらに、市では接種後に配布する「接種済証」の提示による特典も検討。一例としては、さいか屋でサービス提供を企画しているほか、市内商店会での実施も視野に入れており、済証の紛失防止と接種を機にした中央地区への集客も期待する。ワクチン供給については、集団接種会場に設置する超低温冷凍庫を拠点に、個別接種会場に配送する体制を整える。
医療従事者への接種に関しては、市内では医師や看護師など約5300人が希望しており、3月上旬ごろから、所属の病院などで接種を行っていくという。
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