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横須賀・三浦 コラム

公開日:2021.02.19

あなたのエピソードでつづる―おもひでの「さいか屋横須賀店」

「アドバルーンに込めた思い」



 「さいか屋横須賀店」で店長職に就いていました。さいか屋は2022年に創業150周年を迎えます。そこへ向かう繋ぎ目として、今から9年前の2012年に「140周年大創業祭」を催しました。



 目玉企画の一つがアドバルーン。風船型の広告を屋上から大空に向けて掲げました。昭和30年代に子ども時代を過ごした私にとって、アドバルーンは百貨店のイメージそのもの。「輝きを放っていた時代よ、再び」といった思いを込めたのです。



 雑賀屋呉服店から始まる店舗と街並みの変遷を写真で振り返る展示も開きました。これの準備中に、資料室から旧日本海軍の連合艦隊総司令長官山本五十六大将がさいか屋2代目社長に宛てた手紙を発見。歴史の重みをしみじみと感じたことを覚えています。



 私自身は1978年に入社し、旗艦店である横須賀店を中心に”百貨店マン”として定年まで勤めました。業界の浮沈を経験する中で、2010年には「大通り館」の閉館も。建物が解体される様を寂しさと再起を期さねばとの思いで眺めた記憶があります。



 百貨店のビジネスモデルは変革期を迎えています。OBとして新生さいか屋の躍進を陰ながら応援しています。



《逗子市在住/杉浦正典/65歳》

 

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