引きこもり者の就労支援に取り組むNPO法人こどもの夢サポートセンター理事長 鈴木 明さん 鷹取出身 71歳
元校長は天性の世話好き
○…市の委託を受け2015年、元教諭らで法人を設立。メンバー約50人のリーダーとして、市内6会場で中学3年生に学習支援を行うほか、放課後子ども教室の運営にも携わり、音楽や英語、図工などを児童に指導してきた。今月10日には新たに引きこもり当事者を対象とした居場所「夢カフェ」を開設。「利用者が自由でのんびりした時間を過ごせるような場づくりに力を入れたい」
○…4年前から引きこもり者の就労支援を始め、昨年から訪問支援も実施。当事者宅に訪問しても「ほぼ会えない」というが、根気強く靴底を減らす。「一歩外の世界へと導く鍵となる」という本人の趣味や特技などの情報を親などから丁寧に傾聴し、アプローチの糸口を共に模索。扉の向こうで鬱々と過ごす相手に、柔らかな口調で語りかける。「焦らず待つことが大事。ゆっくりと会話を重ね、そのうち一緒に料理や電車の乗り方、銀行で記帳の仕方を教えたり、出来ることから始めていけば道は開ける」
○…鷹取出身。元国語教諭として市内の中学校で教鞭をとり、最後は大矢部中の校長を務めた。その間、地域活動にも尽力。以前はゴミに埋もれていたという鷹取川周辺を1人で清掃するうちに、近隣住民も手伝うようになった。「今や当たり前の景色だけれど、菜の花や桜のなかを子どもたちが登校する姿をずっと思い浮かべていた」
○…定年後の趣味はジャム作り。ひと月に100瓶、パインやチョコバナナといった変わり種を子ども教室の児童に届け、みんなから「ジャムおじさん」と言われている。「趣味も支援もとことんこだわりたい。これからも自分のライフワークとして、横須賀が抱える社会問題に立ち向かい、悩める人を一人でも多く救いたい」
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