横須賀・三浦 コラム教育
公開日:2022.03.11
学校制服最前線☆ 【第1回】
多様性の波を受け変化
「詰め襟」消えゆく存在か
学生の代名詞である「制服」が変化している。性差の境界をなくす「ジェンダーレス」の言葉の浸透とともに、横須賀市内の公立中学校では男性を象徴する「詰め襟」は姿を消しつつ、「ブレザー型」への切り替えが進む。その一方で、温度調整がしやすく、コロナ感染対策として洗濯が容易なジャージでの登下校を年間を通して認めている学校もある。学校制服に対する価値観や捉え方は世代によって異なるが、そもそもどんな意義や役割を持っているのか。制服の今を3回シリーズで伝える。
野比中学校名義で昨年12月、「制服更改(令和5年度より)のお知らせ)」と題したプリントが対象となる小学校の保護者に配られた。
「更改」の言葉を辞書で引くと、「古いきまりやしきたりなどを新しいものに変えること」と記されている。1977年創立の同校では、詰め襟・ズボン、ブレザー・スカートまたはスラックスを標準服として定めてきたが、男女を区別しないジェンダーレスを教育現場に取り入れようと、数年間の検討を経て制服の切り替えに動いた。男女共通のデザインを採用することで、性別に違和感を抱える生徒に配慮する狙い。学校に愛着を持つためのツールにもしていく考えだ。
同月末には制服メーカーを学校に呼び、複数のデザインを紹介する展示会を開いた。並んだのはスーツ型とブレザー型。選択肢の中に男性らしさ、女性らしさを印象づける詰め襟、セーラー服はなかったが、特段それを求める声はなかった。
「保護者に対して行った制服アンケートの結果など更改に対して一定の理解を得たと認識している」と同校の河野和代校長。2月に業者によるプレゼンテーションがあり、職員・保護者・生徒の代表が参加。ここでの意見を集約し、機能性や価格面を踏まえて3月中に決定する方針。学校の個性を出すためのエンブレム(ワッペン)も検討している。
市内公立中学ブレザー主流
横須賀市教育委員会よると、制服のデザインや着用ルールなどは各学校に裁量が与えられているという。
全国的にブレザー型が登場したのは1980年代。当時は、いわゆる"変形学生服"の着用を防ぐことを目的に導入する風潮があったようで、今とは全く意味合いが異なる。市内にある公立中全23校のうち、詰め襟を採用しているのは野比中を含めて5校だけ。これもブレザー型に切り替える動きがある。
ピックアップ
意見広告・議会報告
横須賀・三浦 コラムの新着記事
コラム
求人特集
- LINE・メール版 タウンニュース読者限定
毎月計30名様に
Amazonギフトカード
プレゼント! -

あなたの街の話題のニュースや
お得な情報などを、LINEやメールで
無料でお届けします。
通知で見逃しも防げて便利です!










