横須賀・三浦 トップニュース社会
公開日:2022.10.28
認知症対応デイサービス
「働く」で地域とつながる
利用者がボラ参加
「はたらくデイサービス」と銘打った取り組みが、長坂にある認知症対応型デイサービスで始まっている。東京都町田市で発足した認知症共創コミュニティ「BLG」の神奈川県内初の拠点で、「認知症であっても、地域や社会とつながることができる環境」をつくり出していく。
「デイサービス利用後、家でも笑顔が増え、表情が変わった」「外に出るのが楽しそう」―。スマイルデイサービス長坂に通っている利用者家族の声だ。
同施設は、認知症対応型通所サービスとして入浴や食事などの介護、レクリエーション、機能訓練を提供している。そこで10月から始めたのが、利用者(メンバー)が地域・社会と繋がる手段として「仕事」をする”はたらくデイサービス”。この考え方は、町田市のNPO法人が提唱しているもので、認知症と診断されると行動が制限されて社会と切り離されてしまう現状から、地域での仕事や活動を通じて、仲間や居場所をつくる取り組みだ。「家や施設の中で過ごすだけでなく、社会とつながることで(認知症の人の)日常生活がより豊かになる」として、Barrier(障害)・Life(生活)・Gathering(集う場)の頭文字を取った「BLG」を共通キーワードに、各地域で展開している。
「達成感」が刺激に
同施設では「BLG横須賀」として手始めに、池上の子ども食堂での食材等の仕分けや近隣の清掃活動、自社で使っている畑の手入れなどの「仕事」を、メンバーの体調や要望に合わせて始めている。地域社会や人の役に立つボランティア活動のほか、今後は対価を得る労働(有償ボラ)も想定しているが「地域や社会とつながることが大きな目的。やりがいや達成感が本人の刺激になっている」と施設管理者の加藤明子さん。「症状の影響で仕事を辞めて寂しかったと話すメンバーもいる。外に出て活動したい、誰かと関わりたいといった各々の気持ちに寄り添っていきたい」とスタッフも前向きに取り組んでいる。施設内でも、メンバーからの”仕事”のアイデアや要望の聞き取りなど、コミュニケーションも活発になったという。症状により、初めての場所への外出など、安全を図るための注意が必要だが、加藤さんは、「こうした試みを通じて、認知症でもその人らしく暮らせる社会を目指したい」と話した。
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