横須賀・三浦 コラム
公開日:2022.12.16
わたしのまちでいきる
【9】集団での自立と成長「一般社団法人sukasuka-ippo代表理事 五本木愛
この連載では、障がいを持って生まれた娘うららとの歩みから、(一社)sukasuka-ippoのルーツなど、さまざまなエピソードを紹介します。
療育園と併行して通った地域の幼稚園。はじめは週1回の午前保育、慣れてくると午後まで、それから登園回数を2回、3回と増やしていきました。発語がないうららを他の子どもたちは受け入れてくれるだろうか。そんな不安をよそに、先生方もお友だちもすぐにうららのことが大好きに。うららもお友だちのことがだーい好きで、これが思いがけず身辺自立のきっかけに。「自分もみんなと同じようにしたい」という気持ちが芽生え、家ではなかなか進まなかったトイレトレーニングや、箸での食事など今までの苦労は何だったの!?というくらい。そんな驚くような成長がたくさんありました。
一番心配していた周囲とのコミュニケーションも、いつの間にか大人が介入しなくとも子ども同士で自然とできるようになっていました。工作の場面でお友だちが色とりどりの折り紙をうららの前に並べて見せ「どれがいい?」と選ばせてくれていたり。またある日は一人の男の子が私の方へ来て「今日ね、うららちゃんがぼくの名前呼んでくれたんだよ!」と。発語がないうららが名前を呼ぶことはできないはずですが、おそらく身振り手振りでコミュニケーションを取りながら、ニコニコと(「あー」「うー」のような)喃語を発したのでしょう。それを"ぼくを呼んでくれた"と感じてくれたことがとっても嬉しかった。子ども同士の力ってすごいな〜と感じた出来事でした。-次回に続く
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