横須賀・三浦 トップニュース社会
公開日:2023.06.23
市立老人デイ
3施設を段階的廃止へ
コロナ禍の利用低迷影響
横須賀市は本町・鴨居・北下浦にある市立老人デイサービスセンターを2023年度末までに段階的に廃止する方針を決めた。市の「FM戦略プラン」で民間への機能移転は既定路線となっていたが、新型コロナの感染不安による通所控えから低迷する利用率などを理由に、この時期の判断となった。北下浦の施設では急きょ3カ月後に迫った廃止に、利用者や職員から困惑する声もあがっている。
本町・鴨居・北下浦
6月12日に行われた横須賀市議会定例会の民生常任委員会で明らかになった。廃止時期は2024年4月から市民プラザとコミュニティセンターが一元管理される北下浦が今年9月末、本町と鴨居は24年3月末となる見通し。
おもな理由について横須賀市は、【1】コロナ禍以前は約70%だった利用率が、感染リスクの不安により長期化した「通所控え」の影響で50%前後まで落ち込み、依然として回復してないこと【2】公共施設のあり方などをまとめた市の「FM戦略プラン」で、将来的に「民間への機能移転を進める」と明記していること【3】3施設の周辺地域にはそれぞれ約50の民間老人デイサービスセンターが点在しており、受け皿が比較的充足していること-と説明。指定管理者である社会福祉法人横須賀市社会福祉事業団から事業休診の打診を受けて、協議を続けてきたという。
残る鷹取の市立デイサービスセンター(指定管理者/社会福祉法人湘南福祉協会)について市は、23年4月も日平均利用者数(29・1人)と利用率(83・1%)が高水準であり、追浜・田浦地区の民間事業所数が16施設にとどまっていることを挙げ、「当面は継続していく」と方針を示している。
「戸惑い大きい」
デイサービスセンターは、自宅で生活している要支援・要介護認定を受けた高齢者が、社会交流や心身機能の維持を目的に入浴や食事、レクリエーションなどを行う通所施設であるだけに「急な知らせに驚いた」と、廃止の連絡を受けた利用者や職員からは戸惑いの声もあがっている。
車椅子用リフトがついた特殊浴槽を完備している北下浦では、「民間に移ってもこれまでどおりのサービスが受けられるのか」と、今後を案じる利用者家族から問い合わせがあったという。
車椅子対応の浴室に限らず、送迎や施設設備、人手、定員などが障壁となり、「受け入れ先を見つけることが難しい人もいる。数字だけで充足しているとは一概に言えない部分もある」と施設担当者。また、対応に追われる職員の円滑な再就職についても丁寧な説明や対応が求められている。
なお、センター廃止後の跡地利用について市は、「近隣施設などとの状況を見ながら考えたい」としている。
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