横須賀・三浦 人物風土記
公開日:2023.12.01
東京湾フェリーの黒船ラッピングの仕掛け人として観光振興に取り組む
寺元 敏光さん
久里浜在勤 60歳
人・車・夢を船に乗せて
○…ペリー来航170周年の節目に「黒船再来航」というふれこみで所有船舶をラッピングで黒船化させ、11月25日から定期運航を始めた「東京湾フェリー」。久里浜と千葉県金谷を結ぶ定期航路事業を営む同社の常務取締役として、船を通じた観光振興策に知恵を絞り、手を動かす。18歳で同社に入社して今年42年。これまでくりはま花の国などの立ち上げにも関わってきた手腕家だ。
○…館山市で生まれ育ち、「海での仕事に就きたい」と水産高校の機関科に進学したのは、父が漁業や遊漁船を生業にしていた影響だ。エンジニアを志し、就職活動で同社の門を叩くも「その時は定員がいっぱいで」。「空くまで陸上勤務を」と採用後は、切符売りなど接客を担当した。当初の希望職種とは180度違ったが、乗船客に近い場所で運航を支える仕事に、次第にやりがいを見いだしていった。
○…その当時、海苔巻きとタコ焼きしか置いていなかった船内売店の拡充に注力したこともあった。乗船客が求めるものを見定め、弁当やコーヒーを販売すると飛ぶように売れた。しかし、1997年のアクアライン開通以降、フェリー利用者は減少。船上ビアガーデンや婚活イベントなど趣向を凝らす中でコロナ禍が追い打ちをかけた。根強いファンはいるが、生き残るには「ただ運ぶだけじゃない。乗りたい、乗って良かったと思わせる価値がなければ」
○…数年来構想していた”黒船化”。勇ましくなった船体に喜ぶ。11月末に行われた就航記念クルーズは盛況で手ごたえ十分。「自分が楽しくなければお客様を楽しませられない」と、目線はすでに次の一手先二手先にある。「例えば地元児童を招待した地域学習クルーズとか。10年後の久里浜が今から楽しみ」
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