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公開日:2025.10.31
浦賀駅前周辺再開発提案
観光も定住も全方位展開
マンションにホテル、商業施設
横須賀市は10月23日、浦賀ドックの跡地利用を含めた浦賀駅前の再開発事業の優先交渉権者を不動産コンサルティングのインデックスを代表企業に17社で構成する「Team Perry,s」グループに決定したことを発表した。同日の記者会見で上地克明市長が事業計画の概要も公表した。総事業費1千億円を超える官民連携の大型プロジェクト。2003年の浦賀ドック閉鎖以降、街の衰退が顕著だったこの地に大きな方向性が示された。
浦賀駅前周辺の再開発は、上地市長が市議会議員時代から取り組んできた積年の懸案事項。市は浦賀の魅力である海と歴史を生かし、民間事業者と連携して新しい都市拠点をつくり出す考えだ。住友重機械工業の旧浦賀工場跡地を中心とする約15 ha(民有地約12・2ha、市有地約2・8ha)の広大なエリアを事業用地としていく。
計画では、浦賀駅と工場跡地周辺をペデストリアンデッキで直結し、街の新たな玄関口を整備する。浦賀湾を挟むようにして、高さ約60mのホテル(約80室)とマンション(約150戸)からなるツインタワーを建設。これにより、観光客の誘致と約500人の定住人口を見込む。デッキの両側には商業施設を配置して賑わいを生み出し、駅前の交通広場には天候に左右されないロータリーアーケードを設け、混雑緩和を図る。
産業遺産に認定されているレンガドック周辺は、ドックを核とした文化・交流拠点に位置づける。ドックを俯瞰して眺めることのできる「ドックブリッジ」を新設して観光の目玉とするほか、浦賀の歴史を伝えるミュージアムやカフェなどを有する複合施設を整備する。このほか、東浦賀エリアには戸建てのヴィラや江戸から大正にかけて続いた旅館「徳田屋」に焦点を当てたテーマパークの構想も盛り込む。みかん山周辺にはアーバンスポーツ施設や有料老人ホームの配置を計画している。
待望の再開発の動きに地元では期待の声が高まっている。文明堂印刷の渡辺隆路社長は「やっと動いたという印象。湾を囲む高い壁が取り払わられることで新しい景色が生まれる」と喜びを隠さない。レンガドック周辺で「酒と宿と不動産」というユニークなコンセプトの店舗を営む麦島康友さんは、止まっていた時間が動き出すことに歓迎の意を示すが、地域の飲食店不足などを挙げ、「外からの人を迎える体制が不十分。開発事業者と連携して浦賀を盛り上げる動きをつくっていきたい」と意欲をみせた。
今後のスケジュールは12月頃に地権者の住友重機械工業とTeam Perry,s、市で三者協定を締結し、27年から28年に工事に着手する。29年以降の供用開始を予定している。
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