連載 第二回「オーラルフレイル(口腔ケア)」 100まで元気!健康ワンポイントアドバイス 三浦市社会福祉協議会 成田慎一
自助を強化するための各論の1回目。まずは、新しい概念「オーラルフレイル(口の衰えを指す新概念)」の話をしたいと思います。
今年1月18日、神奈川県主催のシンポジウムで、東京大学高齢社会総合研究機構の飯島勝矢教授の講演がありました。そのなかで、「滑舌の低下・食べこぼし・むせ・噛めない食品の増加といった口の衰えから始まり、口腔機能の低下は食欲や食品多様性の低下・食べる量の減少から低栄養を招き、大きなリスクになり得る」とのことでした。
現在、神奈川県において、調査研究や取り組みが進められており、飯島教授は「オーラルフレイルは、要介護リスクや総死亡リスクを約2倍高める」との研究結果が出ているとも強調されていました。
毎年6月4日は「虫歯予防デー」ということで、三浦市も含めた県内各所で「歯と口の健康週間」のイベントが開催されています。黒岩祐治神奈川県知事は「未病」を提唱し、健康寿命の延伸を目指しており、県としても、ものをしっかり噛んで食べられることが健康の大切な要素と捉えています。
そういった意味からも前回お話した、三浦市におけるCHO構想に関連した健康増進の取り組みは、時宜にかなったものであると考えます。
次回は、市内で訪問歯科診療を行う弓削淳先生に具体的な対応策を伺う予定です。 (つづく)
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