亀岡八幡宮 歴史と人びと〈第6回〉 神輿 平成の大改修
亀岡(かめがおか)八幡宮は2019年4月、社殿の改築から100周年を迎えます。このコラムでは、氏子会の皆さんのご協力のもと、その歴史や関わる人々を紹介します。
平成14年の例大祭で台風7号が直撃。その影響で神輿内部に水が入り、乾かしたり、きれいにするために鎌倉の神輿職人・古谷晃康氏のもとへ持ち込んだ。
すると、事態は予想していたよりも深刻だったことが判明する。長い間事故なく渡御できていたことが奇跡のような亀裂が心棒に入っていたのだった。神輿会の太田廣会長たちは氏子会と相談し、修復を決定。この機会に漆を塗りなおし、金箔を貼り替えるなど化粧直しも行うことにした。
問題は金銭面だった。修復にかかる費用は630万円にのぼり、氏子会、囃子会、神輿会が中心となって商店街や市民に寄付を募った。「途方も無い額に思えたが、本当に温かいご支援で目標を達成できた」と太田さん。支援者の名前は今も、社務所横の木枠=写真=に掲示されている。すべて氏子会の総代を務める産形長司さんが手書きしたものだ。
生まれ変わった神輿は平成15年3月16日、駅前広場でお披露目された。67年目に新たな歴史を歩み始めた神輿。「これからも、街とともに神輿の歴史が続くことを願っています」と太田さんは笑顔で語った。
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