逗子の景観まちづくり瓦版 第二十五号
新宿の細道田中 文孝
私は、新宿3丁目に家族5人、妻と娘3人で暮らしています。一番上から小学校2年生、1年生、年少さんです。私はとにかく家でじっとしていることが嫌いで、ちょっとした空き時間を見つけては娘たちと散歩しながら、近所の公園に遊びに出かけます。休日の楽しみの1つです。
新宿にある道路のほとんどは車一台通るのがやっとです。当然、歩道はありませんから、小さい子供と歩く親は気が気ではありません。私は、娘たちとの散歩には、車が通らない道を選びます。新宿には車が通れない細道がいっぱいあります。
そんな細道では、車を心配しなくてよいので、娘たちのやりたいようにやらせます。落ちている石で道路に絵を書いたり、小さな段差を上ってジャンプしたり、猫を追いかけたり、川で鯉を眺めたりと遊びに困ることはありません。また、細道は車が通らないのでとても静かです。風の通る音、鳥の鳴き声なんかも耳に留まります。娘たちと行ったり来たり立ち止まったりを繰り返しながら、海あり、川あり、山ありの新宿の自然の豊かさを実感しています。
また細道はくねくねいりくんでいますので、地元の人しか通りません。すれ違う人との距離も近く、自然と挨拶が交わされます。娘たちと散歩しているとよく声をかけられます。挨拶からちょっとした会話が始まったりもまた楽しみの1つです。普段では、挨拶など考えもしませんが、この細道ではごく自然に挨拶ができます。大自然と人のぬくもりが感じられる「新宿の細道」は素晴らしい散歩コースです。
瓦版第25号平成26年
3月18日発行より転載
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