アスリート育成のための新トレーニングとして、各スポーツ界から注目を集めているのが、藤沢発の「AgiLhythm(アジリズム)」。ラダーと呼ばれるはしご型の枠内で、ハウスミュージックに合わせながら、リズム感やボディコントロールを身に付けるトレーニングだ。
「ワン・ツー・スリー・フォー…」。6月に横浜で行われた「レアル・マドリード・ファンデーション・サッカースクール」のイベント内で重低音のハウスミュージックが鳴り響いた。60人を超えるジュニア選手や大人が、テンポの速いリズムに合わせ、小気味よいステップを刻んでいく。翌日には多くの選手が筋肉痛を訴え、「普段、いかに偏った筋肉しか使えていないのか。アジリズムには、普段使わない筋肉やリズム感、神経系を発達させて、身体の可動域を広げられる力がある」と、トレーナーもその有益性を語る。
「日本のアスリートに足りないのは、リズム感やボディコントロール。幼少期から取り組むことで、陸上・球技・武道などあらゆるスポーツの能力向上につながる」。こう話すのは、アジリズムを考案した木下徹さん(村岡在住)。15歳でダンスと出合い、2度にわたって渡米。ハウスやHIPHOPなど様々なジャンルを習得し、安室奈美恵やTRFなどのバックダンサーや振付け師として活躍してきた。20年以上に及ぶダンス経験を経て、自身のサッカー技術やそのほかの運動能力が理論的に向上していることに気づいた。「中学生までしかサッカー経験が無いのに、自分のプレーを見た人から『どこのクラブの所属?』と声を掛けられることも。ハウスで身についた運動能力やリズム感が、本来持つポテンシャルを引き出せると確信した」。
現在は、藤沢・横浜の小中学校やクラブチームに招かれ、ノウハウを伝える日々。先日は、北関東のJリーグのジュニアチームからも「練習メニューに導入したい」とオファーが舞い込んだ。世界のトップレベルで活躍できる選手を輩出したい―。藤沢からアスリート界に新風を吹き込む。
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