神奈川県は4月16日、藤沢市を交通事故抑止特別対策の対象地域に指定した。これを受け藤沢警察署と北警察署は4月30日(水)まで、事故防止の活動を強化し、啓発運動の内容も通常より拡大して、安全を呼びかける。
特別対策は、4月6日から15日まで行われた「春の全国交通安全運動」の期間中、神奈川県が交通事故死者数で全国ワースト1位だったことを受けて行われるもの。県は、1月1日から4月13日までに2人以上の交通事故死者が発生した藤沢市を含む5市10区を、事故防止の強化が特に必要な地域として指定した。
藤沢警察署は県の指定を受け、30日まで対策活動を実施。深夜の時間帯に赤色灯をつけたパトカーで巡回し、場合によっては直接声掛けをして交通安全を促すほか、主要交差点に警察官を配置して注意喚起を図るという。また、5月4日(日)に鵠沼運動施設で行われる「こどもスポーツ祭り」で自転車点検のブースを設け、安全運転の指導も行うなど、通常の交通事故防止活動を拡大する方針だ。
同署は「緊急の取り組みのため、すぐに大規模な対策をとることは難しい。現時点で出来る限りの対策を行い、交通事故防止に努めたい」と話している。
市内事故は減少傾向
同署によると、藤沢市では自転車事故と追突事故の割合が高いという。担当者は「平坦な地形が多く自転車の利用率が高いことと、藤沢橋周辺など渋滞の起きやすい道路があるためでは」と話す。
重大事故では1月23日、川名で軽二輪車と男性が衝突、男性が死亡する事故が起きた。また4月12日には、亀井野で大型車が自転車に乗った女性と衝突して死亡させる事故が発生。この2件により、県が定めた指定要件に該当し、今回特別対策の対象となった。
2014年1月から3月までの市内の交通事故発生件数は346件で、前年比60件の減少。負傷者数は409人で72人減、死者数は1人で1人減と、13年に比べ全体的に減少傾向にある。同交通安全運動期間中を見ると、事故発生は55件で前年よりも5件増えたものの、負傷者は4人減の60人、死者も1人減の1人だった。
一方、県内の同交通安全運動期間の交通事故死者は、前年よりも9人増の13人と全国最悪。ワースト2位の東京都、茨城県、埼玉県の各5人を大きく上回る数字となっている。
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