8月22日に結成10周年コンサートを行う「湘南キューバンボーイズ」の代表を務める 川上 隆さん 遠藤在住 44歳
聴いてくれる人のために
○…9月に10周年を迎えるアマチュアバンド「湘南キューバンボーイズ」。市内でも珍しい、ラテン音楽ビッグバンドの立ち上げ人兼プロデューサーとして、約20人のメンバーとともに演奏活動を行う。「聴いてくれる人がいるから続けてこられた。期待やいい意味でのプレッシャーを受け取って、この先もずっと続けていきたい」と思いを語る。
○…定番の名曲を中心としたスタイルで、地域のイベントを中心に活動。バンド名は国内の代表的なラテンバンド「東京キューバンボーイズ」に敬意を表して名付けたという。同バンドの創始者・見砂(みさご)直照(ただあき)氏が眠る市内片瀬で、「コンサートでは見砂さんに届くような演奏を目指す。将来は、東京キューバンボーイズと共演してみたい」と少年のような表情で夢を語る。
○…鎌倉市生まれ、湘南台高校卒業。吹奏楽部出身だが、同部のマーチングバンドが国内外から高評価を受ける以前の代で「年代が重なっていたら、もっと楽しかったかな」と残念そう。就職したころに藤沢に居を構え、市内で勤務する傍ら、ジャズバンドを率いて音楽を続けてきた。約10年間ジャズを奏でる中で「もっとお客を喜ばせたい」という思いが膨らんでいった。そこで「より楽しく、華やかなラテンバンドで活動したい」と、湘南キューバンボーイズを結成。指揮をはじめ、サックスやパーカッションなど多彩なパートでステージを盛り上げてきた。
○…清掃用品などのほか、イベント設備も取り扱う会社で支店長を務める。イベント会場を徹夜で設置した翌日、そのままステージに立つことも。体力的にもハードな二足のわらじだが、「マネジメントの根底は同じ。互いの経験を生かし高め合えることも、アマチュアの強みのひとつ」と自身の糧に。結成以来一貫したポリシー「観客の喜ぶ音楽を提供する」も、商売に携わるシビアな目線があればこそ。客席からの期待を肩に、節目の舞台に臨む。