昨年10月から11月にかけてJRA馬事公苑で開催された全日本学生馬術三大大会で、亀井野で活動する日本大学馬術部は3種目での総合優勝を果たし、5連覇を達成した。2月17日に行われた祝賀会で諸岡慶監督が選手らをねぎらうとともに、6連覇に向け思いを新たに誓った。
「選手一人ひとりが自分の立場や役割をよく理解して試合に臨んでいた。5連覇を達成できてほっとしている」。諸岡監督は微笑みながら胸をなでおろした。
全国の実力者たちがしのぎを削る同大会。人馬一体となり柵を飛び越える「障害飛越」、馬を正確に美しく動かす技術を競う「馬場馬術」、クロスカントリーなども含む「総合馬術」の3種目の総合ポイントで全国制覇の栄冠を目指す。
馬場馬術での団体優勝に大きく貢献した沖廣諒一さん(3年)は、日ごろの鍛錬が実を結び、自身2連覇となる個人優勝にも輝いた。「自分がミスしなければ勝てる馬に乗っていた。失敗しないよう集中し、勝つことができて一安心した」と声に喜びをにじませた。
障害飛越で個人2位の好成績を収めたのは、今大会後に主将に選ばれた松本譲さん(3年)。大会前日の練習では、試合に向けて馬が体力を温存できるよう絶妙な調整に心を砕いた。大会本番では「先輩方が連覇を続けてくれたので、ここで途絶えさせてはいけない」と、責任感と闘志を胸に全力を尽くした。
同大は3種目総合で887ポイントを獲得。かつて17連覇を成し遂げた強豪・明治大学を2位に抑え、100ポイント以上の差を付けての勝利だった。
数々の不安乗り越え
5連覇への過程は馬の故障や病気をはじめ、さまざまなアクシデントとの戦いだった。2004年に現職に就任した諸岡監督は「何をやっても総合優勝できない時期が数年続き、悔しい思いをしてきた」と当時を振り返る。
「将来この部員の中から五輪選手が出てほしいという気持ちはある。ただその前に、まずは社会に出るための人間性の基礎を育ててあげたい」。6連覇に向け動き出した名匠の顔に親心がにじみ出た。
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