東洋医学の概念で、病気になる一歩手前の状態をさす「未病」。神奈川県は健康で長生きできる社会をめざし、「未病を改善する」ための活動を推進している。
この取り組みに賛同する企業や団体の登録制度に、いち早く加わり、健康づくりに寄与してきた市内遠藤の茶師・佐々木健さんがこのほど、漢方茶を開発した。
今回、佐々木さんは薬剤師と鍼灸師、国際中医師の資格を有する「大蔵じいさん」こと、吉田大蔵さんとコラボレーション。「従来の漢方茶は喉に突っ掛かるようなものが多いが、イメージを覆すような、飲みやすくておいしいお茶に仕上げられたという手応えがある。普段のティータイムで、健康を見直すきっかけにしてほしい」
エキスパート2人が本気で
「クコの実は絶対に入れたい」「その組み合わせだと、全体の味のバランスが崩れてしまう」―。
漢方のエキスパートと、世界緑茶コンテストで最高金賞を2度も受賞している茶師。それぞれの道を極める2人に、妥協という言葉は一切無い。茶葉はもちろん、ブレンドする黒豆や生姜などの原材料もこだわり抜いた。「配合比率やちょっとした火加減で、作用や味が変わってしまう。素材の特性を最大限に引き出すために、焙煎技術を駆使したり、何度もディスカッションを重ねました」
構想から3年―。ようやく販売にこぎつけたのは、身体への作用が異なる漢方茶5種類。ダイエット中にふさわしい「細美(ほそみ)茶」、沖縄では「眠り草」と呼ばれるクワンソウをベースに睡眠前に最適な「夢来(むく)茶」。外食が多い人におすすめの「黒脂(こくし)茶」。体を温める生姜や陳皮入りの「温盛(ぬくもり)茶」、ストレスを抱える人にぴったりな「出得(でとく)茶」など、漢字と響きをアレンジしたネーミングやポップなパッケージには、2人の遊び心も垣間見える。
漢方茶をもっと身近に
本来、漢方茶は土瓶で時間をかけて煎じるもの。熱湯を注ぐだけのティーバッグでは簡単に抽出できず、苦心したという。焙煎を掛けたり、1㎜単位でサイズを変えたり…。漢方の代表的な生薬・クコの実も、味を追求する佐々木さんにとっては厄介な存在だった。「油分が多くてベタベタする上に糖分もあるので、茶の風味が損なわれてしまう」。また、沖縄の伝統野草クワンソウも刻むと、葉が張り付いてしまうなど、苦労は絶えなかった。「これらをクリアするためにクコ葉を代用したり、専用の焙煎機をオーダーしたり、時間もコストも割きました」と笑う。「そもそも茶葉は中国最古の薬物書『神農本草経(しんのうほんぞうきょう)』で効能が記されていて、漢方と密接な関わりを持つ。日本茶の文化を伝えつつ、漢方の魅力も体感してもらいたい」
読者5人にプレゼント
この漢方茶いずれか1種を読者5人にプレゼント。はがきに住所、氏名、年齢、本紙の感想、希望する茶名を明記の上、〒251―0021藤沢市鵠沼神明5の13の19の2Fタウンニュース、または【メール】fujisawa@townnews.co.jp「漢方茶係」へ。12月22日(木)必着。
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