「街の人に愛される街の映画館を作りたい」―。藤沢で自主上映会などの活動を行っていた竹中翔子さん(32)の理想の映画館「シネコヤ」が明日8日、鵠沼海岸3丁目にオープンする。1階はパンと本を楽しむ寛ぎのスペースで2階に映画館。ただ映画を流すだけでなく、気軽に立ち寄れ、誰かの居場所となるような空間を目標にする。竹中さんは「作ったという実感がわかず不思議な感じ。これから毎日ここでやるんだな」と笑う。
2007年、「藤沢オデヲン」が閉館、3年後には、もう一つの「フジサワ中央」も幕を閉じ藤沢から映画館が消えた。「街の風景がどこか違って見えた。いつか映画館をつくりたい」。竹中さんは、自主上映会「シネコヤ」をスタートした。2013年に会場が火事になるなどトラブルはあったが、鵠沼にあるレンタルスペースで活動を再開。作中に出てくる食事を提供する「シネフード」や、会場を上映作品風にアレンジするなど、徐々に人気を集めた。
昨年、元写真館の「カンダスタジオ」の建物と出会い、一目ぼれ。常設店舗に向け、寄付プロジェクトを立ち上げた。「本当に沢山の人の支援があった。恩返しをしていきたい」
オープニング映画はドキュメンタリー
「オープニング映画は悩んだ」と竹中さん。作品が決まらず、劇場へ足を運び見つけたのが、俳優イーサン・ホークが初監督したドキュメンタリー「シーモアさんと、大人のための人生学」。映画の哲学が「シネコヤ」に合っていると感じたという。
目指すのは、新しい映画館のスタイルを実現していくことだ。「定食屋の定番メニューのように、日常の一部に寄り添いたい」。
住所は鵠沼海岸3の4の6、午前10時から午後10時(予定)。料金は1日出入り自由で、一般が1500円、小・中学生が1000円。上映時間などの問い合わせはシネコヤ【電話】0466・33・5393へ。
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