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藤沢 スポーツ

公開日:2019.05.01

次代を駆けるアスリート
2人で支え合い、世界へ
スケートボード×サーフィン 小川 葉良・希花兄妹

 市内在住でサーフィンとスケートボードで活躍するアスリート兄妹がいる。小川葉良(はいら)さん(20)と希花(きはな)さん(18)。兄の葉良さんはサーフィン、妹の希花さんはスケートボードでいずれも国内(同世代)では屈指の実力者だ。特に希花さんは日本一を争う大会で準優勝するなど、2020年に開催される東京五輪出場に期待がかかっている。

 希花さんが幼い頃から練習するホームグランドの鵠沼海浜公園スケートパーク。世界で活躍するようになってからは子どもたちにとって憧れの存在だ。「うまく技が決められず、悩んでて」「大会でやった技、すごくかっこよかった」と声がかかる。葉良さんもすぐ近くの海岸で日々、技術を磨いている。世界を目指すアスリート同士で兄妹という存在が互いを成長させ、強豪が揃う舞台で結果を残してきた。

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 希花さんがスケートボードと出会ったのは小学2年生の頃。悪天候で葉良さんが波に乗れない日に陸上トレーニングとして行っていたスケートボードの練習に付いていったことがきっかけだった。最初は遊び感覚だったが、小学4年生の時、空中でボードを回転させる技を習得したいと思い、スケートボードに夢中になった。

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 競技を始めてからわずか4カ月後、実力を試そうと、地元で開かれた大会に出場すると、初心者のクラスで初優勝。高校2年生の時には世界最高峰の大会「エックスゲーム」に出場し、初出場ながら世界7位という成績を収めた。今年3月にはパーク種目の日本一と東京五輪の強化選手選考会を兼ねた「日本オープンパークスタイルコンテスト」に出場し、準優勝。同大会と今月10日から新潟で開催される選考会の結果で強化選手が決定。選出されると、五輪出場へ一歩近づく。

 一方の葉良さんも大学1年生の時には、19歳から34歳までが参加したアマチュアサーファーの大会で優勝し、昨年度には五輪強化選手に選ばれるほどの実力者。2人ともアスリートとして、これまで国内外で数々の結果を残してきた。

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 2人はアスリートでもあり、兄妹。幼い頃から競技をする中で、互いに悩みを相談し合ったこともあり、希花さんは兄に全幅の信頼を置いている。スランプに見舞われ、昨年は試合で予選通過できず苦しんでいた時も支えたのは兄だった。葉良さん自身もメンタル面を強化したいと思い、東海大でスポーツ心理学を勉強している。学んでいることを希花さんに伝え、心身ともにサポートしてきた。結果が振るわないときも、共に打開策を考え、戦ってきた。

 葉良さんは「自分も結果は残したいけど、今は兄として選手として世界で戦う妹を支えていきたい。選手としては、大きい夢ではなく、目の前の目標を達成し、いつかプロサーファーになりたい」と決意を言うと、「いつも感謝している。私にとって兄が一番の理解者。五輪に限らず、全ての大会で楽しむ。自分らしさを忘れずに集中して、結果を出したい」と強い思いを語った。これからも互いに高め合い、目標を掲げ、共に戦っていく。

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