日常生活での困りごとを抱える高齢者と支援できる人をウェブ上で繋げるサービスが11日、藤沢市で始まった。ネットサービスを展開する合同会社iki(いき)-iki(いき)(大場裕子代表)が企画。高齢者の生活を支援するとともに少子高齢化に伴う人手不足などの課題解消を目指す。
同サービスは、買い物や電球の交換、病院の順番待ちなど高齢者の日常生活の「ちょっとした困りごと」を、時間に融通が利く地元の若者や主婦、アクティブシニアなどが助け合う仕組み。同社がプラットホームとなり、困りごとを依頼という形で「見える化」。利用者が専門のフリーダイヤルに電話をかけ、同社に支援を依頼すると、同社が支援スタッフにLINEやメールで一斉に呼び掛け、応答したスタッフが支援に向かう。
利用料金は、1時間1500円。従来の民間サービスでは、1時間3千円程度が相場というが、このサービスでは、依頼者が気軽に利用しやすいように比較的安価に設定した。
また利用料金のうち1200円が支援スタッフの報酬となることで、ボランティアの力だけでは、サポートしきれなかった困りごとにも対応が可能になった。
支援スタッフは、現在44人。大場さんは「すきま時間を利用して地域貢献や社会再進出、就労経験の場としても、このサービスを利用してもらえたら」と呼び掛ける。
連携の輪広がる
実際にサービスを開始すると「不用品を売却したい」「確定申告を手伝ってほしい」「マッサージをしてほしい」などの専門知識や技術が必要な困り事も相談されるように。そこで地元の関連業者に呼びかけると、多くの事業者から支援したいとの声があがった。現在は、車や中古品の買取店や整体、行政書士やネイリストなどが協力しており、連携の輪が広がっているという。
大場さんは「地域に根差したサービスで、地元住民同士の助け合いを再構築していきたい。藤沢市をモデルとして今後は、全国へのエリア拡大と少子高齢化が進む地方へのサービス提供を目指したい」と話した。
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