新型コロナウイルス特措法に基づく緊急事態宣言が25日に解除され、3月から臨時休校が続く学校がようやく再開する。藤沢市立小中学校では6月1日から段階を踏み、分散登校や短時間授業を経て同29日から通常授業に移行する。保護者からは歓迎の声が聞かれる一方、学習の遅れや生活リズムの回復を心配する声も上がっている。
小学校は6月1、2日を学年別の準備登校期間とし、3日からクラスを2グループに分けて分散登校を開始。15日から一斉登校で午前授業を行い、29日から通常授業を実施する。
中学校は6月1日から3グループに分けて分散登校を行い、15日からは2グループに移行。22日から一斉登校で午前授業を行い、29日から通常授業に移る。
夏休みについては学習時間を確保するため、例年と比べてほぼ半分に短縮。8月1〜23日までの3週間とし、最終学年の小学6年生と中学3年生は同8日からの2週間とする。
また、分散登校中に家庭で一人で過ごすことが難しい小学4年生以下の児童を対象に、学校の体育館や特別教室などを居場所として開放。期間は6月1〜12日の平日とし、青少年指導員らが見守る。
休校期間中に食の支援策として実施していた軽食の提供は終了。代わりに米や飲み物、レトルト食品などを給食が提供されない日数分を箱詰めし、社会福祉協議会の職員が直接自宅に届ける。配布は6月3日までの期間。保護者負担はない。
学校再開を巡っては、保護者の期待と不安が入り混じる。小学2年生の母親(44)は「やっと始まるという感じ」と安堵する一方、「3カ月学校がなく、生活リズムや新しいクラスに馴染めるのか不安」と心境を話す。別の小学6年生と3年生の子どもがいる母親(42)は「休校期間中の自宅学習が十分だったか分からず、遅れがないか心配」と明かし、「学校行事はどうなるのか。上の子は最後の学年なので、運動会や修学旅行はぜひ実施してほしい」と話した。
保育所は「原則通常開所」
緊急事態宣言の解除を受け、市内の認可保育園も6月1日から「原則通常開所」となる。発令中、保育所利用に際した医療や公共インフラ従事者など、保護者の職業要件も設けない。ただ、感染リスクへの懸念が依然として残ることから、登園自粛要請そのものは当面の間継続する。
市保育課によると、一斉休校していた学校とは異なり、保護者への「お願いベース」だったため段階を踏むのが難しい。一気に再開すれば感染リスクを高めかねず、要請を引き続き当面の間とすることで「(判断の)余地を残した」格好だ。
「育児休業中や家族の協力が得られるなど家庭での保育が可能な人は登園自粛にご協力を」と同課。今後市内の感染状況などを踏まえ、要請期間を決定するとしている。
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