藤沢市、茅ヶ崎市、寒川町と防災協定を結び、災害時には緊急放送を行うなど、地域の防災ラジオの役割を担うコミュニティーFM局「レディオ湘南」。平常時には市民の防災意識が高まる放送を、災害時には地域に根差した必要な情報を、迅速に正確に届ける。
「いま屋根の上で津波に流されています」。東日本大震災発生直後、宮城県石巻市と東松島市を放送エリアとするラジオ局「ラジオ石巻」に寄せられた情報だった。情報収集が困難な中、ラジオ局には市民から多くの安否情報がメールで寄せられ放送し続けたという。
震災から約1カ月後に被災地支援に赴き、そのエピソードを耳にしたレディオ湘南の山田秀幸社長は「地域密着の情報を流すラジオの必要性が、改めて感じられた」と振り返る。
震災を教訓に、レディオ湘南はこれまで、防災イベントの開催や、県内16のラジオ局、地域メディアと連携し、情報共有を図るなど、つながりを強化してきた。また、昨年2月には藤沢市役所分庁舎に移転し、より迅速に行政情報を提供するため環境も整えた。
東日本大震災の時も計画停電の中、自家発電で放送を続けた同局。災害時には、避難所の開設情報や、交通情報、被害状況、行政からの情報などを事細かに伝える。山田社長は「日頃から行政や地域とのつながりを強化し、もしもの時に市民に役立つラジオ局でありたい」と話した。
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