戻る

藤沢 社会

公開日:2021.06.04

廃棄野菜でつなぐ「感謝」
西俣野の本郷さんが寄贈活動

  • 地域特産のカブやキャベツなど荷台いっぱいの寄贈品と本郷さん

 地域の助けがあって今の自分がある。地域への感謝をカタチにしたい――。西俣野で板金店を営む本郷多久也さん(54)は、知り合いの農家らから譲り受けた廃棄野菜を市内の子ども支援施設や団体らに寄贈を続けている。



 活動を始めたのは約1年前。仕事の延長で近隣農家から作物のおすそ分けをもらう中で、サイズや傷などから出荷できない廃棄野菜が生産物の20%ほどを占めることを知り、活用できないかと考えた。「母から、戦後の混乱の中で地域から助けてもらった話をよく聞いていた。私の会社も父が地域の人に受け入れてもらえたからできた仕事」と地域への恩返しをすべく、市に相談。紹介を受けた子ども食堂など、食料に困っている子ども支援施設や団体への寄贈を始めた。



 活動に賛同してくれた地域や親戚ら6軒の農家から寄せられる野菜は、時期によるが、軽トラックの荷台いっぱい、段ボール10箱ほどになる。本郷さんは仕事の合間をぬって、ひとつ一つ手洗いし、調理に支障がありそうな傷などを取り除いてから送り届ける。



 「渡す際には、誰が育てた野菜なのか伝えるようにしている。自分はあくまでも橋渡し役。受け取った人もいつか地域に恩返しの気持ちを持ってもらえたら」とはにかむ本郷さん。「できる限り続けていきたい」

 

ピックアップ

すべて見る

意見広告・議会報告

すべて見る

藤沢 ローカルニュースの新着記事

藤沢 ローカルニュースの記事を検索

コラム

コラム一覧

求人特集

  • LINE
  • X
  • Facebook
  • youtube
  • RSS