神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
藤沢版 公開:2021年6月18日 エリアトップへ

課題解決へ酒米づくり 市内で初の試み

社会

公開:2021年6月18日

  • X
  • LINE
  • hatena
稲荷で酒米「五百万石」を植える長谷川さん
稲荷で酒米「五百万石」を植える長谷川さん

 さがみ農協藤沢市稲作部会のメンバー3人がこのほど、日本酒の製造に使われる酒米の試験栽培を市内3カ所の田んぼで開始した。将来的に地元産米による日本酒造りに繋げていくとともに、休耕田の活用や担い手不足解消など農業課題の打開策としても期待される。

     ♢

 雲間から太陽が顔を出し始めた先月29日の午前10時頃、稲荷に広がる田園の一角で長谷川登さん(67)が、初となる酒米の田植えに挑戦していた。

 品種は比較的特性が安定していると言われる「五百万石」。著名な「山田錦」よりも稲苗の背が低いため、風などの影響を受けにくく、さらに肥料の量も少なめに調整するなど「土地に合った品種と栽培方法を選択した」という。

 試験栽培は、昨年4月に発足した同会の取り組みの一環。「湘南地域で作られた酒米を酒造りに生かしたい」と希望していた茅ヶ崎市の蔵元・熊澤酒造の呼び掛けをきっかけに、徐々に準備を進めてきたという。稲荷の長谷川さんのほか、西俣野で石塚義章さん、下土棚で吉原豊さんが栽培を始めている。

休耕田の活路模索

 農業界では全国的に、高齢化に伴う休耕地や荒廃農地の増加や担い手不足などの課題がある。藤沢市も例外ではなく、市農業委員会によると、耕地面積は年々減少傾向。休耕田の面積の推移は、2017年度約5ヘクタールだったものが昨年度までには約8ヘクタールに増加。今年4月1日現在で約7ヘクタールと「相続や高齢化に伴う課題が表面化してきている」と分析している。

 その打開策の一つとして始められた今回の酒米づくり。石塚さんは「我々が楽しく酒米を作る姿をみて、農業に興味を持つ人が現れてくれれば」と期待を込める。

 酒米は9月中旬に収穫し、その後、検査や精米、仕込みなど段階を経て酒になる予定。長谷川さんは「今は土台づくり。将来的に地域の名産となる日本酒が造れるよう励んでいく」と話した。
 

㈱平和堂典礼

藤沢市辻堂神台2-2-41 0120-59-6999

https://heiwadou.com/sp/

<PR>

藤沢版のローカルニュース最新6

「わが住む里」市民作品募集

「わが住む里」市民作品募集

総合市民図書館

4月26日

東海道線で人身事故

東海道線で人身事故

60代男性が死亡

4月26日

司法書士の無料相談会

司法書士の無料相談会

5月4・18日

4月26日

ズラリ大輪 甘い香り

ズラリ大輪 甘い香り

湘南台公園でツツジ見頃

4月26日

「湘南の貴婦人」今年も

帆船やまゆり

「湘南の貴婦人」今年も

28日から体験乗船

4月26日

振り込め詐欺4300万円被害

振り込め詐欺4300万円被害

警官名乗る手口

4月26日

あっとほーむデスク

  • 4月26日0:00更新

  • 4月19日0:00更新

  • 4月12日0:00更新

藤沢版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月26日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook