藤沢版 掲載号:2021年9月3日号 エリアトップへ

「出来る喜び」がエネルギー 療法としての障害者スポーツ 日本卓球療法協会 隈元英孝さん

社会

掲載号:2021年9月3日号

  • LINE
  • hatena
湘南台公民館で球を打ち合うサウンドテーブルテニスの参加者
湘南台公民館で球を打ち合うサウンドテーブルテニスの参加者

 「障害者スポーツは誰もが当事者になり得る」と話すのは、市内在住で日本卓球療法協会副理事の隈元英孝さん(59)。卓球による障害者や高齢者らの心身活性に取り組んでおり「誰もが取り組める『ユニバーサルスポーツ』という考え方が広がっているように、公的な存在として障害者スポーツに取り組む施設や自治体がもっと増えてほしい」と呼び掛ける。

 卓球プレーによる身体回復や脳の活性化に注目し、高齢者や病後回復、身体障害者のリハビリとしての活用に取り組む隈元さん。学生時に卓球に打ち込んだ経験を生かし、自身が勤める介護施設のレクリエーションに卓球を取り入れた。同じく療法としての卓球の可能性を見出した卓球好きの医師らと協力し、2014年に同会を発足した。

 パラリンピックの起源が、医師が始めた怪我人のリハビリのためのアーチェリー大会であったことに触れ「身体機能回復、向上としての障害者スポーツの可能性は高い」と期待を寄せる。

 現在、全国の障害者・高齢者施設などでリハビリを兼ねたレクリエーションとしての卓球を推進。車椅子使用や五感機能など参加者の状態に合わせながら、ルールや道具を調整する。

 「リハビリは楽なことではないが、大会で勝ちたい人、競技で交流を深めたい人、それぞれの『出来る』という喜びの積み重ねがその活力を生む」とほほ笑む。ケガをし片手麻痺を負ったが卓球療法を通じ、症状が改善した人もいるという。

 ユニバーサルスポーツの視点から公共施設で障害者スポーツに取り組む一例が湘南台公民館。開館から約30年に渡り開放事業として、視覚障害者向けの卓球「サウンドテーブルテニス」に取り組む。コロナ禍で規模を縮小しているが、多い時でキャンセル待ちになることもある人気事業だ。

 音を頼りに球を転がすように打ち合う。競技中は声援はなく、ネットの下を行き交う鉛玉の入った球の転がる小さな音、ラケットで打ち返す硬い音、選手の息遣い、靴のなる音だけが響く。勝敗が決まると一転、明るい歓声が沸き立つ。

 参加者の1人、70代の女性は50代で視力を失った。「当初は歩行すら大変で引きこもりがちに。周囲の紹介で競技を知り、初めて打てた喜びは忘れられない。少しずつ上手くなって、多くの人と出会えて、今の生き甲斐」と声を弾ませた。

藤沢版のローカルニュース最新6

災害時「住民取り残さない」

災害時「住民取り残さない」 社会

御所見地区で防災訓練

12月3日号

開催地の証、ピアノに込め

開催地の証、ピアノに込め 社会

藤沢青年会議所が市に寄贈

12月3日号

SDGs推進の旗手目指せ

SDGs推進の旗手目指せ 社会

松下政経塾で全4回講座

12月3日号

「でっかいの出てきた」

「でっかいの出てきた」 教育

グリーンLC 児童招き芋堀り

12月3日号

店頭でマルシェ

店頭でマルシェ 経済

無印良品「地域の賑わいに」

12月3日号

大根の収穫を体験

なかよしランド特別企画 青木幼稚園

大根の収穫を体験 教育

12月3日号

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 12月3日0:00更新

  • 11月26日0:00更新

  • 11月19日0:00更新

藤沢版のあっとほーむデスク一覧へ

最近よく読まれている記事

バックナンバー最新号:2021年12月3日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook