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いじめと人権、考え深め 湘洋中で弁護士が授業

教育

掲載号:2021年10月15日号

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授業をする弁護士(=先月7日、湘洋中学校)
授業をする弁護士(=先月7日、湘洋中学校)

 深刻ないじめ問題が後を絶たない中、教育現場でも防止に向けた独自の試行錯誤が続いている。藤沢市立湘洋中学校はこのほど、県弁護士会の弁護士を講師に招いた特別授業を実施。受講した同校1年生の生徒らは、どうすればいじめを予防できるか、人権に基づく視点などを学び、考えを深めた。

 「傍観者こそいじめを止める力がある。自分事として受け止めて今出来ることを考えてみて」

 先月7日、1年生へ向けて、同会弁護士の片山里美さんが呼び掛けた。

 同校では悩み事を抱える生徒に対し、別の生徒が相談を聞く「スクールバディ」という制度を取り入れていた。だが、コロナ禍で実施が難しくなり、代替として専門家の話を聞く特別授業を設けることにした。

 この日、片山さんらは過去に実際いじめが原因で自殺した生徒の事例を紹介しながら、何が当事者にとっていじめとなるか質問。足を引っかけたり持ち物にいたずらをされるだけでなく、「好意を伝える手紙をもらった」なども場合によってはいじめとなり得ることなどを解説した。

 いじめを巡っては、SNSなどの普及により、生徒間のトラブルが目につきにくくなっているとの指摘もある。特別授業を企画した同校小嶋丈典校長は「生徒同士の支え合いも大切だが、防止には教師、保護者が一体となって考えていく必要がある」と話す。

 1年生の木村香音さんは授業を終えて「クラスや学校でいじめが起きる前に、『大丈夫?』と声をかけて、支えになれるようになりたいと思った」と振り返った。

市、基本方針を改定

 市教育委員会によると、市内のいじめ認知件数は、2019年度は小学校で677件(前年比9件増)、中学校で131件(同12件減)。児童生徒1000人あたりに換算すると、小学校では29・1件、中学校は12・4件で、県の小学校50・8件や中学校25・6件に比べ、約半数の数値だった。

 市は8月、「市いじめ防止対策基本方針」を改定。防止対策やSNSなどの普及で態様が複雑化するいじめの実態把握を含めたICTの活用などを新たに盛り込んだ。

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