藤沢 社会
公開日:2022.02.25
進化への挑戦 【2】
高齢者向け訪問理容に活路
モア is フレンズ
長引くコロナ禍で人々の生活様式が見直される中、打撃を受けている業界がある。その一つが、「不要不急の外出控え」でとりわけ高齢者の客足が遠のいている理美容業界だ。湘南台の理容店「モアisフレンズ」は、生き残りをかけ「訪問」に活路を見出した。
1973年に長後で創業。2000年に湘南台へ移転した。店主の奥山泰充さん(47)と父母、家族3人で48年、古くからの地元客が多く訪れる理容店だ。
客層は30代から90代と幅広いが、自身が年齢を重ねるとともに、客も高齢化。コロナ前の2019年の来店者は約4割が60歳以上の高齢者だった。
そんな客からあった「足腰が痛くて通えなくなる」「自宅に来てくれたら楽になる」との声。加えて、身体障害者施設に訪問カットサービスを提供していた経験があることから、地域包括ケアセンターやケアマネジャーから相談を受け、年に3件ほど、依頼を受けるケースもあったという。
そんな中、コロナ禍に突入。来店周期は伸び、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が発令されると、さらに客足は遠のいた。加えて、店に3台ある理髪台は客同士の間隔を空けるため、最大2台までしか活用できず、回転率も悪くなり、売上は減少していった。
そこで奥山さんは再起を図り、元々ニーズのあった訪問理容と店舗の改装を決意。他店との差別化のため、メニューを細分化し、シェービングメニューは新たに、月額利用料を支払うと、利用し放題になる「サブスク」を取り入れることにした。
「都内や政令市では訪問カット事業者へ補助金がでている。藤沢市でも事業者が挑戦しやすいよう環境が整っていけば」と奥山さん。先の超高齢社会を見据え、今後は高齢者施設への訪問も検討中だ。
事業再構築補助金を活用しているため、順延の可能性もあるが、4月からのサービス開始を予定。奥山さんは「これまで支えてくれた地域の方々に還元していければ」と話した。
ピックアップ
意見広告・議会報告
藤沢 ローカルニュースの新着記事
コラム
求人特集
外部リンク
- LINE・メール版 タウンニュース読者限定
毎月計30名様に
Amazonギフトカード
プレゼント! -

あなたの街の話題のニュースや
お得な情報などを、LINEやメールで
無料でお届けします。
通知で見逃しも防げて便利です!











