藤沢 社会
公開日:2022.10.14
片瀬海岸に津波避難施設
年内に基本構想策定へ
藤沢市は、津波発生時に避難できる施設のない「津波避難困難区域」にあたる片瀬海岸3丁目で、津波避難施設の整備を進めている。民間の土地を購入し、新たに施設を整備する方針で、藤沢市議会9月定例会に基本設計として約1760万円を盛り込んだ補正予算を計上。説明会などを通じて地元との調整を図っていく。
予定地は、片瀬海岸3丁目9番地周辺の963・25平方メートルの敷地。市によると2020年3月、土地を所有する地権者から、土地を売却するにあたり避難施設として活用する提案を受けたという。施設の詳細は現在調整中だが、約760人ほどが避難できる複数階の建造物を想定している。
同地域は境川と引地川の河口部にある住宅地で、約700人が居住。市地域防災計画に基づく津波避難計画の中で、津波浸水想定区域に指定されている。避難の必要なエリア外への移動に時間がかかる一方、近隣に避難ビルや一時避難場所がなく、市内でも対策が喫緊となっていた。
市は当初、下藤が谷ポンプ場の敷地内に避難施設を計画していたが、250人規模の敷地しか確保できなかったことから、並行して別の対策も検討していた。
市防災政策課によると完成時期は未定だが、基本構想を年内にも策定する予定。同課は「安心安全のまちづくりに向け早期完成を目指したい」と話した。
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