白杖を手に、引地川沿いを縦列でゆったりと散歩する人たち。「今、右前にカメラマンがいます」と記者の立つ場所を差し示しながら、誘導するのはボランティア団体の藤沢市誘導奉仕会「サンウォーク」だ。
先月28日に事業の一つである「歩く会」が開催され、市内の加盟する視覚障害者8人と誘導員15人が引地川親水公園を散策した。
当日は湘南台駅に集合し、バスで同園に到着後、夏の日差しを浴びながら南へ。アジサイの咲く道を行き、橋の欄干のオブジェを触って確かめたり、大庭神社の階段を上り鐘を突くなど楽しんでいた。
サンウォークは発足して34年目。登録者は約30人。市内外を散策する歩く会や、バスハイクなどの点字図書館との共催事業、演芸や食事を楽しむ「散歩の会」、小中学校での誘導講習などを行っている。「目の不自由な人が健常者と一緒に集まって楽しむことが目的」と会長の松本勝廣さん。利用者の多くは、市視覚障害者福祉協会の紹介で登録しているという。
この日参加した60代の男性は「目が不自由だと交際の範囲が狭まりがちなところ、交流の場があるのは心身ともにありがたい」と感想を話した。
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