藤沢 文化
公開日:2025.08.21
11月8日・9日、藤沢市民会館
オペラ『羊飼いの王様』に出演
中山美紀さんにインタビュー
11月8日(土)、9日(日)に藤沢市民会館大ホールで上演される若きモーツァルトが作曲したオペラ『羊飼いの王様』。暴君の娘・タミーリ役を演じる中山美紀さんに、公演の見どころや作品への思いを伺った。
◇ ◇
『羊飼いの王様』は、自身が王の血筋とは知らずに育った羊飼いが主人公。「真の偉大さは血筋ではなく心にある」というテーマのもと、登場人物それぞれの誠実な心や愛情が描かれる。中山さんは「悪役がおらず、登場人物全員がいい人。誰もが誰かに感情移入でき、最後はみんなが幸せになる心温まる物語です」と魅力を語る。
中山さんが演じるタミーリは、元は王女でありながら羊飼いとして生きることになる、主人公と対をなす役どころ。「人生の波にもまれながらも純粋な愛を貫き、最後は報われる。『自分の心に正直でありたい』と私も思っているので、共感します」と語る。
普段はバロック音楽を専門とする中山さんにとって、オペラはあまり歌ってこなかった分野だ。「初めてバロックオペラに出演したときは、演技ってどうやるんだろうと恥ずかしさもありましたが、少しずつ慣れてきましたね。『羊飼いの王様』はモーツァルトの初期作品で、バロックの香りも感じられる作品です」。また、演奏会形式で行われるので、「役になりきり、声で人物像を表現することに集中したい」と意気込む。
テノールとソプラノという高音域の歌手のみで構成される点も、このオペラの大きな特徴。5人の出演者全員にアリア(独唱曲)もある。共演者も小堀勇介さん、砂川涼子さん、森麻季さん、西山詩苑さんと実力者ぞろいだ。「皆さん素晴らしい方ばかりで、リサイタルとか公演とか伺わせていただいてるんです。一緒に歌えるなんて、ドキドキします」とにっこり。神奈川フィルハーモニー管弦楽団の演奏とともに、心に響く歌声を届けることを誓う。
■オペラ『羊飼の王様』全2幕(演奏会形式/イタリア語上演・日本語字幕付)▽日時=11月8日(土)・9日(日)午後2時開演▽場所=藤沢市民会館(藤沢駅南口徒歩10分)▽指揮=園田隆一郎▽出演=小堀勇介、砂川涼子、森麻季、中山美紀、西山詩苑▽管弦楽=神奈川フィルハーモニー管弦楽団▽料金=全席指定でS席6千5百円、A席5千5百円ほか。25歳以下S席・A席2千円ほか▽予約はチケットかながわ【電話】0570・015・415(10時〜18時)
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