藤沢 社会
公開日:2025.09.12
市消防局
溺者搬送・救助で全国入賞
技術底上げし海の安全守る
全国の消防隊員が日頃の訓練の成果を生かして、救助活動を披露し合う「全国消防救助技術大会」の水上の部が先月30日、兵庫県で開かれ、藤沢市消防局の水難救助隊員が3位と4位に入賞した。出場した隊員らは今月9日、市長を訪問し入賞を報告。3つの海水浴場があり、高度な救助技術を誇る同局の隊員たちはうれしさをにじませながら湘南の海の安全安心に向けて、さらなる活躍を誓った。
「消防レスキューの甲子園」と呼ばれる大会。今年で53回目を数える。5月に湘南地区大会があり、その後県大会、関東大会と勝ち上がり、藤沢市消防局からは個人1人、団体2チームで計4人が出場した。石井俊生さんが出場した水中行方不明者の捜索を想定し、スノーケリングで障害物を突破しながら個人技能を競う「複合検索」は入賞を逃した。
しかし、要救助者を含む2人1組で、救助者が入水後、要救助者を注視しながら近づき、顎を確保した後、髪をつかんで運び救助する「溺者搬送」で入賞。16チームが出場し標準所要時間が42秒の中、27・6秒で4位の結果に。救助者を含む3人1組で、補助者2人が浮環にロープを結び、補助者1人が投下した浮環に救助者を捕まらせ、もう1人がロープを手繰り寄せ救助する「溺者救助」の部は14チームが出場し、標準所要時間43秒のところを28・9秒の好タイムで3位入賞した。
溺者搬送と救助いずれにも出場した南消防署警備二課水難救助隊の小日向勇二さんは今回で3回目の全国出場。小日向さんは高校まで競泳をしており、その泳力で3年前には同大会の「基本泳法」で1位も獲得している。「日々の業務の傍ら、4月から訓練を行ってきた。成果が出てうれしい」と喜びを語った。
同隊の安藤薫隊長は「藤沢市は全国的にも有名な海水浴場がある。今後も市民や観光客の安全安心を守れるよう努めていきたい」とさらなる技術力の向上に取り組む構えを示している。
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