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藤沢 文化

公開日:2025.09.12

なぜ残ってる?
公衆電話に思い馳せ

  • 湘南藤沢地方卸売市場に設置されている公衆電話

 9月11日は「公衆電話の日」。1900年のこの日、東京の新橋駅と上野駅の構内に日本初の自動公衆電話が設置されたことに由来する。かつては外出時の必需品だった公衆電話だが、携帯電話の普及に伴い、まちから激減。しかし役割を変えながら、今も重要な使命を担っている。

   ◇ ◇ ◇

 国内の公衆電話の設置台数は年々減少を続けている。2000年に約71万台あった公衆電話は、21年には約14万台と約81%減少した。利用時間も同時期に約98%激減している。こうした状況は、スマートフォンや携帯電話の個人保有率が20年時点で83%に達し、SNSなどが普及したことが影響したと考えられる。もともと公衆電話は「社会生活上の安全及び戸外における最低限の通信手段」として設置されてきた。しかし利用実態に鑑み、22年4月には第一種公衆電話の設置基準が緩和。旧基準では市街地で概ね500メートル四方に1台の設置が求められていたが、新基準では概ね1Km四方に1台へと見直された。

 市内でも公衆電話の台数は減少傾向にある。23年度時点で247台が設置されているが、NTT東日本は今後も新たな基準に応じた必要な台数を維持していく方針だ。

 また同社では災害時における通信手段確保のため、「災害時用公衆電話」の設置を進めているという。これは災害発生時に避難所などに設置され、無料で利用できるもので、日本全国で電話サービスを公平に受けられるようにするユニバーサルサービスに22年4月から位置付けられた。21年度末までに、全国の約4・6万カ所に8・8万台が設置されており、同社は「自治体からの要望などを踏まえ、今後も有事の通信確保に努めていく」としている。

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