藤沢 社会
公開日:2025.10.17
仮想空間で避難訓練
辻堂神台のロボテラスで10日と11日、バーチャル技術を活用した避難体験イベントが開催され、事前応募で集まった約20人が仮想空間で豪雨災害を想定した避難訓練に参加した。災害時の状況をデジタルで再現し、人がどのような行動をするのか、どうすれば効率的な動きができるのか、といった情報を収集する狙い。NTT東日本(株)など7団体が参加する「Shonan Future Verseプロジェクト」の主催。
当日参加者はVR機器を装着し、過去の市内での災害状況をもとに作成された仮想空間で、自宅から避難所までの避難を体験。市からの防災情報やSNSでの情報収集を頼りに、最短で安全な避難経路を選び、制限時間内に避難所を目指した。
体験中には「避難所Aは満員らしい」「藤沢駅周辺が浸水している」といった真偽の見極めが必要なSNS上の情報が盛り込まれた。市内在住の女性(47)は体験後、「普段から大雨などの時は避難に関する情報をSNSで相談することがある」と振り返り、「川沿いに住んでいるので崖崩れしやすい場所や水路が近い場所は避難経路から外そうと思った」と感想を述べた。
同プロジェクトは参加者に事後アンケートを実施し、結果を藤沢市に共有。市は「結果の活用方法は未定」とし、「今後こうした実証実験を積み重ね、避難行動の把握につなげたい」と話した。
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