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公開日:2026.10.02
石川須田牧場 関東一の「愛情」搾って 生乳品質で県内初V
石川で牧場を運営する須田裕さんが、関東1都8県で年間を通じ生乳の品質を評価する「第18回関東生乳品質改善共励会」で1260点満点のうち1256点を獲得し、県内の酪農家で初の1位に輝いた。飼料や資材の高騰などで苦しむ畜産業者が多い中での受賞に、須田さんは「光が見えたかな」と率直な気持ちを語る。
共励会の審査は昨年4月から今年3月まで、関東周辺の酪農家1405人を対象に行われた。審査方法は抜き打ちで、生乳の細菌数、体細胞数、脂肪率、無脂乳固形分率、月間乳量の5項目を数値化する。
家族の支え
厳しい審査をクリアするためには、一頭ごとへのきめ細やかな観察と対応が重要となる。審査では体細胞数が10万個/ミリリットル以下だと最大10点の配点があるが、乳房が炎症を起こすと数が増えるという。「いつもは柔らかい乳房が硬くなる。どこの酪農家もその違和感には気づくが、見過ごさず獣医を呼ぶことが成果につながる」と須田さんは話す。妻と息子3人で牧場を営む中での受賞に「家族の努力のたまもの。一人だと見落としがちな牛のおかしい部分を見つけると、いつも家族で伝え合った」と振り返る。
また、牛の栄養摂取の徹底も高得点への鍵となる。「高い無脂固形分率を維持するには草類をたっぷり食べさせること」。藁の中に完全混合飼料(TMR)を合わせる「混ぜご飯」の方法で栄養を採らせる。「良い草の値段が上がっているが、普通の草でも工夫次第では食べてくれる」。牛のために日々模索しながら働く須田さんの心の中にあるのは「いかに食べさせてやろうかという親心と愛情」だ。
酪農の魅力発信
1953年に、父が酪農業を開始した。現在は北海道に預託している牛も含め、約70頭を所有。品質の維持・向上に尽力するほか、藤沢市畜産会の会長として活動中だ。
市内小学校での出前授業や、10月11日(日)にJAさがみ緑化流通センター(宮原)で開かれる「ふじさわ畜産ふれあいまつり」などのイベントを通じ、酪農の魅力を発信している。
須田さんは「畜産業は依然として厳しい状況にあるが、皆さんに美味しいものがあることを知ってほしい」と語った。
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