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茅ヶ崎・寒川 人物風土記

公開日:2013.09.20

茅ケ崎里山公園で毎月1回ソーラークッキングを行っている
西川 豊子さん
小和田在住 64歳

太陽の恵みでクッキング



 ○…「『まあまあ美味しい』ぐらいの料理でも、青空の下、太陽の力が加わるとうんと美味しくなる」。昨年12月の里山公園「里の家」オープン以来毎月、太陽の光だけを使って様々な料理をするソーラークッキングを行っている。「身近なものを使い、自分が今できることを行っています」



 ○…生まれは下関。父の転勤で北九州や東京、横浜、藤沢など小学校を6校も転校したが、中学からは鎌倉に住み鎌倉高校へ進学。ボランティア活動に精力的な学生時代だった。卒業後は辻堂駅近くにあった企業に就職し、検査課で設計や製図も担当。職場の男性と結婚を考えるも「父は大反対。上司を巻き込んで別れる約束をさせられたの」。転職し、2人は離れ離れとなったが、交際は続いた。「駆け落ちはしなかったのか」との言葉で父と和解する劇的な結婚を迎え、夫婦生活を始めたのが浜竹の社宅だった。「茅ヶ崎は夫との想い出が詰まっています」



 ○…3人の娘が生まれ、子育てが落ち着くと再び仕事を開始。同僚の手助けから自然エネルギーのNPOに関わり、次第に本格参加していった。同団体に太陽光で調理する装置「ソーラークッカー」が持ち込まれ「料理好き」との理由で担当に。当時は誰も使い方が解らず、試行錯誤を繰り返し研究する間にソーラークッキングの虜となった。



 ○…現在は市内のNPO法人副代表や日本ソーラークッキング協会の事務局長などを兼任する「ソーラークッキング研究家」として国内外で普及活動を行っている。「将来の夢はソーラークッカーが一家に1台あること。『災害の時に』というが、普段から使い慣れることが大切です」。明るく行動的で「身体のためにベリーダンスを始めたの」とハキハキと笑顔。「でも出掛ける時に限って晴れるのよ」と好天に恵まれると調理意欲でいっぱいになる。近所に住む孫5人もソーラークッキングが好きと話す太陽の様な笑顔が輝いていた。

 

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