茅ヶ崎・寒川 スポーツ
公開日:2019.04.12
誰よりも横浜に携わった男
14日、横浜スタジアムで始球式
「キャッチャーまで届くか心配だよ」と笑みを浮かべるのは、市内東海岸南在住で横浜DeNAベイスターズの元寮長、稲川誠さん(82)だ。
4月14日(日)に横浜スタジアムで行われる70周年記念アニバーサリーゲーム「DeNA対広島」の試合前に、セレモニアルピッチ(始球式)を行う。
稲川さんは入団2年目(当時は大洋ホエールズ)に未だ破られていない球団史上最多の26勝を挙げた。「一人で300イニング以上投げていたよ」とその鉄腕でチームを支え、オールスターゲームにも3度出場。王貞治さんが一本足打法に変えてから最初に本塁打を許した投手としても知られる。引退後は一軍投手コーチやスカウトを務めた後、若手選手が生活する合宿所の寮長として7年間サポート。主砲・筒香嘉智選手や梶谷隆幸選手も教え子だ。70年の歴史の中で稲川さんがチームに携わったのは約50年。「誰よりも長いんじゃないかな。どの世代にも思い入れがあるよ」と微笑む。現場から離れ7年が経過するが「教え子たちの活躍が一番うれしい」とベイスターズの勝利が活力だ。
「上を見て働き、下を見て生活をしなさい」。当時から選手に言い聞かせた言葉と共に、「感謝」を込めた一球で記念イヤーの勝利を後押しする。
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