連載「広げよう心のバリアフリー」【6】 自閉症者の家族から...
息子とバスや電車を使って出かける時はいつもハラハラし通しです。周囲の空気がよめない・物や順番にこだわる・同じ動きで身体を激しく動かす、といった行動を取るため、トラブルが起こる事が多いからです。でも、息子が変わった行動をする事よりも周囲から変な目で見られて避けられてしまう事の方が悲しいのです。そんな時、そこにいる人たちが自閉症を理解して優しく見守ってくださるだけでホッとします。
大好きな電車に乗る時は、いつも決まった車両の決まった席に座りたがったり、ホームをダダダッと走ったり、電車待ちの列でぴょんぴょん跳びはねたりします。そのため、「何なの、この子は!」「親がいるのに(注意しないの)?」といったお叱りを受ける事も度々。わがままなのではなく本人は周囲の状況が理解できず、ただ自分なりのルールに沿って行動しているだけなのですが、皆さんには「言うことを聞かない悪い子」「自分の事しか考えないわがままな子」「気持ち悪い・怖い人」という風に映ってしまうでしょうね。でも、伝えたい事は簡単な言葉でひとつずつゆっくり言ったり、絵や写真で伝えるとうまくいく事もあります。何より本当は、心の優しい素直な子なんです。
制作/茅ヶ崎バリアフリー基本構想推進協議会市民部会
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