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茅ヶ崎・寒川 トップニュース社会

公開日:2022.12.23

茅ケ崎署管内特殊詐欺
被害額県内ワースト
件数は昨年比2・6倍に

  • コンビニ店員用の声かけチャート

 茅ケ崎警察署管内で特殊詐欺の被害が急増している。今年1月から11月までの認知件数は昨年の同時期と比べて約2・6倍となり、被害額も倍増した。同署では広報活動や金融機関などでの「水際作戦」を展開しているが、被害は収まる気配を見せない。同署生活安全課では「電話やメールでお金の話が出たら、まずは詐欺だと思って家族や警察に相談してほしい」と呼びかける。

 神奈川県内における11月までの特殊詐欺認知件数は、昨年の同時期より519件多い1790件。被害額も約12億6500万円多い約34億5400万円となっている。

 このうち茅ケ崎署管内で認知されたのは昨年比で38件多い62件。被害額は昨年比で約1億4000万円多い約2億6000万円となり、県内ワーストを記録した。市町別では茅ヶ崎市内が60件、寒川町内が2件と茅ヶ崎市内に被害が集中する。

還付金詐欺が最多

 内訳としては、自治体の職員などを名乗って医療費や保険料の過払い金があると言ってお金を振り込ませる、還付金詐欺が33件、息子や孫になりすました犯人が、仕事のトラブルなどを口実にお金を要求する、オレオレ詐欺が24件で大半を占める。また、架空請求詐欺は4件だが、コンビニ等で電子マネーを複数回にわたって購入させる手口で高額の被害が発生したという。

 同署生活安全課では「オレオレ詐欺は手口そのものは広く知られているが、とっさの事態で話を信じてお金を渡してしまう人も多い。犯人はお金を要求する数日前に『風邪をひいて喉の調子が悪い』や『携帯をなくして番号が変わった』などと電話をかけてくることが多いので気を付けてほしい」と呼びかける。

水際作戦に注力

 こうした事態に同署では、金融機関やコンビニでの「水際作戦」に力を入れる。

 現在、高額な現金を引き出している人や電話をしながらATMを操作している人には職員らが声をかけ、そのお金が本当に必要なものかを確認することになっている。

 同署では職員やアルバイト店員に聞き取りの手順を示した専用のチェックシートやチャートを渡しており、その間に警察官が到着する仕組みで11月末までに17件の被害阻止を確認している。

 ただ同署では「犯人が『リフォーム代や水道工事代といって引き出すように』と指示している場合もあり、警察官が確認してもグレーなケースがある」と話す。

年末年始は注意を

 同署では「年末年始を迎えて件数は増加傾向にある。不安なことがあったらすぐに最寄りの警察署に連絡を」と呼びかけている。

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