戻る

茅ヶ崎・寒川 コラム

公開日:2023.05.19

学芸員のイチ推し!
-連載 Vol.9-

  • オニヤンマ成虫(メス)と羽化殻

谷戸に生息する日本最大のトンボ「オニヤンマ」

 雨水や湧水などにより丘陵地が侵食され、谷が形成された場所のことを「谷(や)戸(と)」と言います。茅ヶ崎では北部丘陵に谷戸地形が見られ、「谷」と表記して「やと」と読む地名が多いです。谷戸には斜面林や水田、細流など様々な環境が見られ、豊かな生態系が形成されています。

 オニヤンマは、日本に生息するトンボの中で最も大型のトンボです。黄色と黒の縞模様が目立ち、大きさは10cm程度あります。流れが緩やかな小川や水路などに生息し、谷戸内の細流でもよく見られます。肉食で、成虫は空中を素早く動きまわり、カやハエ、アブ、ハチなどを捕まえて食べます。

 幼虫のヤゴは水中で生活します。ヤゴの時期は3〜4年あり、ユスリカやボウフラ、イトミミズ、オタマジャクシ、小魚などを捕まえて食べ、ヤゴの状態で越冬します。そのため、成長するためには長年にわたり安定した流水が必要です。

 博物館の基本展示には17のテーマがあり、年に3回展示が入れ替わります。オニヤンマなどが見られる「谷(やと)にくらす動植物」を含む5つの新しいテーマは、5月27日(土)〜展示します。また、博物館のポータルサイトがオープンしました。左記二次元コードからご覧ください。

ピックアップ

すべて見る

意見広告・議会報告

すべて見る

茅ヶ崎・寒川 コラムの新着記事

茅ヶ崎・寒川 コラムの記事を検索

コラム

コラム一覧

求人特集

  • LINE
  • X
  • Facebook
  • youtube
  • RSS