平塚版 掲載号:2012年7月26日号
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市内に事務所を構える花火会社「湘南花火」の代表 辻 博さん 豊原町在住 41歳

故郷の夜空、花火で照らす

 ○…「まだ小さな花火屋ですが、生まれ育ったまちのエンターテイメントには関わりたかった」。念願だった湘南ひらつか花火大会(8月24日開催)を今年請け負うことになった。「尺玉や8号玉といった大玉を近隣では見られないくらい打ち上げるつもり」と、粋な演出を思案中だ。

 ○…前職は、知的障害者施設の生活指導員。花火の打ち上げ師を副業にしていた先輩職員が、施設の夏行事で手ずから仕掛けた花火に胸が躍った。打ち上げに必要な資格を取得し、興味の赴くままに各地の花火大会を回った。「現場だけではなく、準備や製造、花火大会の許可申請と、興味は尽きなかった。あれもこれも手伝えるようになって、あとは営業ができれば仕事になるなと」。介護職員から一念発起の決断だった。

 ○…起業から3年目。千葉県君津市にある火薬庫を借り、花火の販売営業を展開する一方、江戸天保年間創業の花火工場の6代目に師事し、製造法も学ぶ。結婚式の特殊効果など、施行数は年々増えるが、「まだ生活できるほどではない」と言う。娘3人を持つ一家の大黒柱。卸倉庫でフォークリフトを運転するバイトや、以前勤めた知的障害者施設のパートもしながら家計を支える。「障害を抱える方との時間は心をきれいにする。彼らは何も言わないからこそ、自分の仕事に嘘をついてはいけないと教えてくれる」と、目を細めて話す。

 ○…花火は単打ち、早打ち、スターマインを織り交ぜ、そのリズムが花火師のセンスを問う。現在は、コンピューターで電気点火する手法が主流。「技術は出尽くした感があるが、新しい工夫を発見する努力に限りはない」と語る。花火大会を待ちわびる平塚の夜空を見上げるのが楽しい。「どうやって面白い演出にしようか。考えていると眠れない」。故郷への愛着を夜空のキャンバスに表現するつもりだ。
 

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