平塚・大磯・二宮・中井 人物風土記
公開日:2012.11.15
囲碁棋士で、今年10月の第37期新人王戦を制した
金沢 真さん
花水台在住 20歳
「世界でも負けない棋士に」
○…25歳・六段以下の若手が出場する今年の新人王戦を制した。「タイトルはもう過去の物。上へ上へと目指さないといけない」。細身の体に穏やかな表情。物言いも風貌に似てソフトだが、言葉の中味は骨太だ。中学生でプロ棋士の道を選び、勝負の世界に身をさらす。
○…父や兄もアマの強豪。そんな囲碁一家に生まれ育った。打ち方を教わった記憶はないが、物心ついた頃には有段の腕前だった。母親に連れられて碁会所に行くと、その腕に周囲の大人は目を丸くしたという。小学6年で全国少年少女囲碁大会に優勝。中学生で、狭き門の棋士採用試験に入段した。卒業後、プロ棋士の道に専心する。「高校との両立は厳しい。進学しなかったのは大きな決断だった」と振り返る。
○…棋士の毎日は朝起きて、日本棋院の研修会に参加する日もあれば、自宅でじっと碁盤と向き合う日もある。根を詰め過ぎるのも良くなく、自宅そばの海岸を散歩して気晴らしをすることも多い。「都内は粗い雰囲気だが、平塚は自然を感じることが多くて和やかになる」と、笑顔を浮かべる。運動不足にならぬよう、週2回のスポーツジム通いも課している。「誰にも強制されず、自分でスケジュールを管理するのが難しい」と話す。
○…囲碁の棋風は人間性を映し出すという。「一度打てば、どんなタイプの人柄か分かる。私は感覚を信じて普通は思いつかないような打ち方もするので、周囲には『珍しい棋風』と言われる。だから性格も珍しいのかも」と頭をかいて笑う。
○…今年これまでの棋戦は33局を終え、24勝9敗の戦績。三大タイトルの棋聖、名人、本因坊のリーグ戦に出場するのが一流の証で、そこが現在の目標。その先に中国や韓国といった海外勢の席巻する世界戦も見る。「世界でも負けない、強い棋士になりたい」と語った。
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