全日本交通安全協会主催の「2019年使用交通安全ポスターデザイン」で、岡崎在住のイラストレーター・伊藤文人さん(68)が、運転者向けの「一般部門A」で「警察庁長官賞」に輝いた。
A、Bに分かれた同部門と「こども部門」を合わせ、応募総数3894点の中から選出された。同賞は、最高賞の「内閣総理大臣賞」に次ぐ「内閣府特命担当大臣賞」に並ぶ栄誉という。
これまで最高賞に通算5回輝いている伊藤さん。「昨年は2年連続での内閣総理大臣賞受賞だった。今年は3連覇を狙ったが、『チャイルドシート ちいさなVIPの指定席』というテーマが少し難しかった」と悔しさを滲ませながらも、名誉ある受賞に笑顔を見せた。
作品はB3判。手を取り合ってチャイルドシートに座る姉弟を描いた。「背景には安全をイメージさせる色を使い、シートは細かな部分も実物と同じになるよう工夫した」
手塚治虫との出会いも
幼い頃から絵を描くことが好きだったという伊藤さん。高校卒業後、通学した都内のデザインスクールには、当時すでに人気漫画家だった手塚治虫が講師を務めていたという。「手塚先生に会えるのが楽しみで、ワクワクしながら通っていた」と振り返る。
その後、グラフィックデザイナーとして大手企業に就職。現在はフリーのイラストレーターとして、主にトリックアートを制作し、熱海城敷地内にある特設コーナーでの展示を続けている。
また、これまでにクイズ番組で登場するイラストも多く制作してきたほか、上下逆さまにすると別の文字などに読める「アンビグラム」の作品がNHKで紹介されるなど注目を集めている。
今後については「来年も交通安全ポスターに応募したい。また市内の小学校で、ポスター制作に取り組む児童の指導にも携われれば」と語った。
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