「一刻も早く飲食店に営業継続の手はずを」。そんな思いで平塚商工会議所飲食業部会(関口雄一部会長)では、県が進める感染防止用アクリル板の無料貸し出しを代行、これまで市内80事業者に1千枚以上を届けた。
アクリル板の貸し出しは、県のコロナ対策として飲食店または喫茶店営業許可書を持つ事業者を対象に昨年から始まった。一定期間の貸し出し後、返却と買い取りが選べ、買い取りの場合は1枚につき県負担分を除いた660円を支払う。
早く普及させたい県の思惑とは対照的に、当初は事業者が横浜市中区まで足を運ぶ必要があるなど、年の瀬を迎えた県西の飲食業者にとっては車で往復2時間ほどかけて制度を利用することは簡単ではなかった。
そこで、平塚商工会議所飲食業部会は昨年12月下旬に県と交渉。飲食店でなくても借りられるよう従来の内規を変更してもらい、商議所が県から借り受け、市内事業者に貸し出す仕組みを整備していった。
平塚に端を発した貸し出し代行の動きは広がり、秦野市などでも見られるように。飲食業部会の関口部会長は「コロナ対策待ったなしの状況で行動を起こすべきと考えた。商議所の協力あってこそ。少しでも飲食店のためになったならうれしい」と話した。
8日、商議所を訪れた「小樽酒場あずまし亭」(宮の前)の多田堅一さん(39)は「営業再開にあたり、できる限りの対策を取りたかった」と15枚を借りた。貸し出し代行の仕組みについて「不要の外出は自粛すべき今、こうして市内で借りられるのはありがたい」と感謝していた。
3日からは平塚合同庁舎(西八幡)でもアクリル板の貸し出しが始まった。これを受け関口部会長は「私たちの役目も一区切りだと思う」と語っていた。
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