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公開日:2022.10.13

春日野中角野さん
「平和教育」浸透訴え
「中学生の主張」で最優秀

  • 賞状を持つ角野さん

 日々の生活で考えていることなどを作文で発表する「中学生の主張inかながわ」が9月25日、県立青少年センター(横浜市)で開かれ、春日野中学校3年生の角野理望(すみのさとみ)さんが最優秀賞にあたる県知事賞を受賞した。

 角野さんは、富士見小学校4年生の時に転居した沖縄での経験から平和教育をテーマに選んだ。小学生の頃、「ナイチャー(本土の人)だからか」と言われたことをきっかけに沖縄が歩んできた歴史に関心を持ち、平和教育の大切さを原稿用紙5枚に綴った。

 沖縄では慰霊の日の6月23日が近づくと、沖縄戦の体験者から話を聞くなど平和学習の機会が多くあったという。角野さんも米軍の侵攻や終戦後の統治などについて理解を深めるにつれ、「ナイチャーという言葉の持つ重みが分かってきた」。一方で、沖縄の歴史に対する同級生と自身の考え方や理解度にはまだまだ隔たりがあるのではないかと悩むこともあったという。

 中学1年生で平塚に戻った角野さんは、沖縄と比べて平和学習の機会が少ないことに危機感を抱くようになった。沖縄の歴史を記憶にとどめるため、読書感想文では戦争に関する本を選ぶように。感想文が入賞したこともあるが、「ナイチャーの私が書いてもいいのだろうかと、素直に喜べない気持ちもあった」と振り返る。

 それでも最近は、「沖縄戦について分かりきれないなりに考え続ける、それが私のやるべきこと」と考えるようになった。作文では学校などの場で戦争について知る機会を作るべきと呼び掛け、「世界中の人と平和の階段を上りたい」と心を込めて訴えた。

 最優秀に選ばれた角野さんは、「少年の主張全国大会」の県代表として推薦される。

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